先輩の長話をどこで切り上げるのか?
猛獣使いなら鞭を一振りするところかもしれませんが、相手は人間です。
鞭はしまって別の方法を考えましょう。
こんにちは、大田タケルです。
西日が眩しいです。もう夕方か……。
夕方と言えば、帰宅時間ですね。
ところで、あなたはこんな経験ありませんか?
退社時、先輩との会話が盛り上がってる!
というより先輩がひとりで盛り上がっている!
でももうすぐ駅! 先輩とは逆方向の路線に乗りたい!!
そんな時に解散するのって、なんだか気まずいですよね。
「そんで言ってやったんだよ、『てめぇ上司だからって何でも許されると思ってんじゃねえ』ってな……」
ああーどうしよう、もう駅だよ。
でもどう考えても今、先輩の話がクライマックスっぽいし、ここで
「ほいじゃあまた今度! バイバーイ」などと解散しようものなら先輩の携帯灰皿で目突きされそうな気がする……。
・無難な対策:話のキリのよいところまで付き合う。
「そんで上司がビビッてよ……おっ、もう駅か。お前どっち方面だっけ?」
「……今日は先輩と同じ方角です」
「おお、そうか!」
まあ、ちょっとだけ遠回りになるだけだしな。いいか……。
「そうしたら上司の野郎が『減給だ』って言いやがってよぉ……マジたまんねぇよ」
あれ? 武勇伝かと思って聞いてたら愚痴だったのか。
空気重いな。
「それはキツイですよねー生活に直結しますし」
「そうなんだよ、あの野郎……こないだボーナスもカットされたってのによ」
「えっ? 何やっちゃったんですか先輩!?」
「おう、それなんだけどよう」
しまったー!
つい反応してしまった!
収まりかけた長話が復活!!
「ボーナスカット処分事件」が幕を開ける!!
※ボーナスカット処分事件概要
とにかく、事あるごとに上司に立てついたらボーナスをカットされたと、そういった内容でした。
「やってらんねぇぜったく!」
「世知辛いですねー」
そろそろ話も落ち着いたし、退散するか。
「僕、次の駅なので……」
「おう? そうなのか? でも全然地元じゃねえだろ?」
「このアプリで遊んでるので」
※『東京メトロイベントAR』! その名の通り、東京メトロがイベントを紹介してくれる!
「なんだそりゃあ? 面白そうじゃねえか! 俺も付き合うぜ!!」
ええーっ。