映画『氷の花火〜山口小夜子』
パートタイム教授、行動分析学者の奥田健次です。
大学をスパッと超早期退職させていただいて、今はフリーバードの心理臨床家をやっています。長野県で私立幼稚園設立のために、走り回っています。長野県に認可していただくために、その労力は計り知れませんが走り続けるのみです。
もともと臨床活動のために全国を走り回っているのに、それに加えての仕事が山ほどあるんでほとんど毎日、飛行機か新幹線に乗っている日々です。来月はまた海外出張も。
さて、そんな慌ただしい中、最近は合間に映画館に足を運ぶようになりました。
映画観賞は今でもラーメンと並んで苦手なのですが、国際線の機内で頑張って観るようにし、国内でも開業したクリニックから徒歩1分で映画館なので、なるべく苦手克服のために時間を見つけては通っています。
少し前のことになりますが、招待されていた映画のマスコミ試写会に行くことができました。
標題の通り『氷の花火 山口小夜子』という映画で、ジャンルはドキュメンタリー映画というもの。こうしたジャンルは初めてだったので、どんな心構えで鑑賞して良いものか、ちょっとドキドキ。
ほら、あの心境と同じよ。「お寿司、行くよ」と言われれば口の中がお寿司を食べる準備状態になり、「焼肉、行くよ」と言われれば口の中が焼肉準備状態。でも「エストニア料理、行くよ」と言われても、何の準備も出来ていないアレね。「バルト三国ぅ??」となるでしょ?
そして、山口小夜子さんを私は知らなかったのです。
映画の中で服飾を専門にしている20歳前後の学生さんですら「知らない」と言っていました。でも、世界的に有名な日本人だということです。世界のファッション業界でトップモデルだった人を、なんでその業界の日本人が知らないんだろう。
この映画はまるでエジプトの遺跡の謎を解き明かすようなもの。クレオパトラの謎に迫るようなものだと思いました。クレオパトラよりも謎に迫れるのは、当時の貴重な映像や資料がしっかりと残されていること。
それらを頼りに、山口小夜子さんとはどういう人物だったのか垣間見ることができました。
ちょっと前までは日本女子が髪の毛を脱色して明るくするのが流行っていましたが、ここ最近の女子たちは黒髪でそのまま真っ直ぐというのが主流のようです。個人的には大歓迎。
自分が高校生くらいの頃から「金髪の白人は、黒髪ストレートの日本人の髪の毛を羨ましがっているねんで!」とオッサンくさいことを言っていましたが。
その魅力をずっと以前から山口小夜子さんが示してくれていたんやなあと。いや、もしかすると自分が高校生の頃に欧米人の方々から「日本人の黒髪ストレートの髪の毛は美しい!」と耳にしていたのは、山口小夜子さんによるところが大きいのかもしれない。それくらいの時代ですし。
表情はクールでミステリアス。
なのですが、この映画ではいくつか衝撃的なシーンがありました。
1つは「演技はできません」と言っておられたのに、階段を降りるときにちょっとした動作をします。ほんのちょっとした動作なのですが、静かな流れに何かを打ち込むような印象を残しました。
そして、最後のほうでランウェイを歩くシーン。
モデルを超えて表現者だなと思いました。かぐや姫? 宇宙人?
簡単に枠に収まりそうな日本人は大多数おりますが、山口小夜子さんが収まりそうな枠は世界中どこを探しても見当たりません。無理に収めようとしたら、どうしても飛び出してしまうのです。
そういう印象を抱いた直後、自分がしばしば『枠に収まらない人』と表現されるので、何か不思議な同類意識が芽生えてしまいました。比べるのもおこがましいですが、私もなんだか「やってしまいそうだ…」と。
モデル業界、ファッション業界のみならず、何かの表現者の方々。いろいろな方々が、ぜひ映画館に足を運んでご覧いただきたいと思います。
日本人の魅力に気づいていない日本人も、この映画を観ることで何か新しい発見を得ることができるでしょう。
ちょうど東京から公開されました。
公式サイトに、主要都市での上映劇場の情報が掲載されています。
ぜひ、映画館に足を運んでご覧になって下さいね。
奥田健次
5月に訪れた軽井沢は、街路樹の楓にピンクの花が咲いていてとても愛らしかったのですが、今日は立冬。今は、紅葉が街を彩っていることと思います。
お勧めの映画、日本人の魅力、身近な魅力を発見できる内容ですね。
普段、映画館では音楽と映像を愉しめるものを選んでいたので、新しい体験ができそうです。
今年も残りわずか…私も苦手克服して
新しい年をお迎えしたい…かな
今日もフリーバードの奥田先生が少しでも快適に過ごせますように。
こんばんは!毎日お疲れ様です。
先生が映画を紹介されると何故か観たくなります(^∇^)
どこか共鳴されたんだろうなぁと思うと興味が湧きました(笑)
苦手克服でも、しばし息抜きになっていたらいいですね。
頑張り過ぎなく頑張ってください。応援しています。