桔梗が原ワインガールズ
そこに五千年前の乗鞍噴火で降り積もった火山灰が、
塩尻市桔梗が原の酸性土壌を作りました。
誰も住み着かなかった荒涼とした大地に、
養蚕用の桑畑や、梨などの果樹栽培をやろうと、岡谷や諏訪の人間が峠を越えて
懸命に開拓して行きました。
明治期には、ぶどうが土地に合うことがわかり、やがて昭和に入り、「戦争の武器」として太平洋戦争のときに、悲しき隆盛を極めた桔梗が原のワインは、今、世界をその品質で驚かせ始めています。
なぜ、
太平洋戦争の最中、
軍はこの街にあった高校(当時は農学校)に、お前たちもワインを造れ!と命じたのか。
そして今もなお、
高校生たちはワインを造り続けているのか。
桔梗が原の歴史は、
日本ワインの歴史。
それを書いてみたかったのが、
小説ワインガールズでした。