明日の先例
2015年が、もうすぐ終わりますね。
年の瀬というのは、どこか華やいでいて好きです。
人も、世の中も。
なかなか会えない家族と、大切な恋人と、気の置けない友人と。
生活に追われず、ゆるやかに流れる時間の上に寝そべって、新しい年を戦い抜く鋭気を蓄えてください。
「正月も休みなんてないわボケ!」っていう方にも、仕事上がりの一杯や、その他のささやかなたのしみがあるでしょうから、そういったなにかしらのご褒美で自分を労ってあげてください。
僕らは休んでる場合じゃないので働いて当然ですが、ミュージシャンて、好きなことが高じて趣味を失くした類の連中だと思うから、ぽっかり予定の空いた休日が突然訪れても、なにをしたらいいのか思いつかなくて、酒を飲むか、寝るか、暇潰しに結局楽器を手にしてしまうか、それが関の山だからいいんです笑
かつて音楽をやっていて後にスタッフになるというのはよく耳にする話ですが、自分のように元々は某レコード会社の社員で、30歳になってから本気でバンドを始めた人間はそうそういないので、筋書きとしておもしろいかなと考えています。
もらった夢の苗に水を遣り、ちゃんと花を咲かせなければ。
そして、やりたい放題して人生を散らかしたまま、片づけばかりをさせてしまって申し訳なかったと伝えなきゃいけない。
心は臆病にできてるから、誰かの足跡がないと怖くて一歩を踏み出せない場合の方が多いけど、今日は信じることのできない幻想も明日の先例さえあれば現実に起きた奇跡としてその瞬間から驚くような事例ではなくなるはずです。
だから、強く深く地面を踏みしめて、明日も歩いていこうと思っています。
オフィシャルブログは、これが今年最後の更新になります。
2016年の3月、東京では桜の咲く頃、このバンドは結成3年目を迎えます。
来年も、ame full orchestraをよろしくお願いいたします。
ame full orchestra
飯濱 壮士