轍の記憶⑥ キハラケイスケ (so far, so close / 佐賀GEILS / ONE PLUS ONE)
キハラさんを慕うバンドマンたちは、口を揃えて「佐賀はキハラさんの町」と言います。
彼は、so far, so closeのフロントマンでありながら、佐賀GEILSというライブハウスを切り盛りしています。
出会いは天王寺Fireloop。
札幌在住時代の僕たちがツアーで大阪を訪れて、対バンした時でした。
前々から砂場の奈月君に話は聞いていたので、共演させて頂けることをたのしみにしていました。
60年代~70年代の空気漂うサウンドが印象的なのですが、その中にも、どこか冷たい質感を宿した音楽だと感じたのを覚えています。
あの日、深夜には大阪を出発して移動しなくてはいけなかったのですが、当番の運転組を機材車に残して、ゆっきーと、しげと僕は打ち上げに参加しました。
Fireloopの近くにある寿司屋で、寿司を食べずに酒を飲み、結局3時くらいまで語りましたね。
始発で名古屋へ戻る奈月君が、「Fireloopの床を貸してください」と店長の野津さんに言うので、彼を残して、共演者たちは三々五々散っていきました。
その後、僕たちは東京に拠点を移すことになったのですが、上京してしばらく経った頃、キハラさんから連絡があり、「佐賀に新しいロックフェスを立ち上げるから出演してくれないか」という内容と、コンセプトを聞いて心を打たれました。
それが“ONE PLUS ONE”です。
生まれて初めて歩いたはずなのに、あの町の空気は懐かしくて、冷たかった。
僕は、はっとして、so far, so closeの音楽の理由に気づかされたような、そんな思いでした。
実は今年の“ONE PLUS ONE”にも誘って頂いたのですが、札幌遠征と日程が重なってしまいました。
佐賀は、ここからどのくらい離れているのでしょうか?
不思議と遠く感じないのは、彼がいるからなのだと思います。
キハラさん、コメント、本当にどうもありがとうございました!
https://ame-full-orchestra.futureartist.net/wadaticomment
ame full orchestra
飯濱 壮士
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