さぁ、いよいよ試合。日中対抗戦、第1試合は中山道場のホープ、ナカムラ君（16歳）。とにかく練習熱心です。試合翌日から練習を開始するバカ格闘家、じゃなかった。格闘技バカ。若いけど、既にK-1甲子園本戦を経験して、更なる経験値向上を目指して今回の大抜擢です。いよいよグローブをはめて、出陣！



 緊張の入場。うわっ！オーロラビジョンにナカムラ君登場！



試合結果は、残念ながら2Rに相手の左フックをモロに喰らってKO負。実は、1ラウンド終了してコーナーに戻ったナカムラ君、少しサガリ気味です。僕は怒りました。「お前、このまま負けていいのかっ！！」ナカムラ君、それで奮起したようで開始のゴングと同時に猛然と打ち合いを挑みます。しかし、地力に勝る中国人選手は、待ってましたとばかりに応戦。打ち終わりを合わされて10カウントを聞いてしまいました。

モチロン、負けることは良い事ではありません。当然、勝ちに行かねば選手失格ですから。でも、負けて身になる事もあるでしょう。事実、この幼いともいえる若者のチャレンジに（特に反日感情の強いと言われている地域なのですが）、中国のお客さんはホント大きな、惜しみない拍手を贈ってくれました。

うん、格闘家はリングの上が答えの全てなんだです。負けた事も、大きな拍手を貰った事も。

驚いたことに、ダメージのある身体を引きずりながら、帰国早々ナカムラ君は練習に来ました。それで良いんです。それが大切なんです。君には、他の誰にも持ちえない”若さ”があります。次は必ず勝ちなさい。そしてもっと大きな拍手を貰えるような試合をしなさい。