大誠塾 in 中国⑧
さて、日中対抗戦 第2試合。ダイジ出撃です。彼も試合は2回目だと言うのにその身体能力とセンスを買われての大抜擢。ここ1カ月ほど、遅くまで死ぬほど練習していました。しかし、第1試合のナカムラ君が大泣きしながら控室に戻って来ると、ダイジちょっぴりヒキ気味です。
そう言えば第1試合の時に、2分5ラウンドって聞いていたのですが、ナ、ナント試合の最中に3分3ラウンドに変更。選手には「小さい事気にするな!」って怒鳴っておきましたが、後で大クレームです。で、ダイジ、中盤で勝負をかけるはずが、1ラウンド終盤相手のアウトロー(これって最新の技術ですよ!きっとネットやDVDなんかで研究してるんでしょうね。その姿勢は本当にスバラシイ!)効かされて戻って来ました。「先生、足効いちゃいました」すかさず、「大丈夫だ。足は2本ある。1本使えなくても何とかなる。このラウンド、効かされたフリして、最終ラウンドにお前が得意の右ストレートをアウトローに合わせろ!」
ダイジ、2ラウンドも忠実に蹴られて(!)カウンターの布石を打ちます。いよいよ最終ラウンド、相手が倒そうと奥足を思いっきり踏み込んで蹴って来ます。頭が下がった瞬間、ダイジの右ストレートが火を噴いた!!
残念!火を噴いただけで相手の頭をかすめての空振り。思いっきり空いたアゴに見事な右ストレートを返されて糸の切れた操り人形のように失神KO。「う~ん、残念!狙いは良かったんだが」なんて、呑気に思っていたら、KOシーンに慣れていない中国のスタッフが慌てふためいています。「あぁ、なんて事だ!」「死んだんじゃないか!」「タンカだ!タンカだ!」(多分)あっと言う間に連れて行かれたダイジ。控室で、本人は何が何だかわかっていない様子ですが、ナカムラ君は大泣きしてるわ、ダイジはタンカに乗って戻ってくるわで、日中対抗戦のトリを務めるアオヂ、すみっこで膝を抱えて既に挫けそうになっています・・・。