カラスと一緒に
散歩の途中で降りだした雨をしのごうと、僕は大きな木の下に走り込んだ。
そこには先客の、お年寄りのご夫婦がいて
雨を避けようと持っていた小さなカバンを頭に乗せた僕を、
広くはないスペースに、当然のように窮屈に詰めながら招き入れてくれた。
ドイツ語しかお話出来ないと言うことで、
僕としてはお礼の意くらいしか表せなくてとても残念だった。
なんとなく、
仲睦まじく雨宿りをするおじいさんとおばあさんともっとお話をしたいと思ったから。
そうこうしているうちに、
辺りの教会から一斉に鐘が鳴り出した。
いつの間にか雨は止んで、
少し下がった気温が夕方を感じさせる。
あぁ、
なんとなく懐かしいな。
なんて思ったら、
日本でいう五時の鐘だったことに気がついた。
これでカラスでも鳴いたら完璧だな、とくだらないことを考えつつ
(笑)
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