強くなりたい。

金持ちになりたい。

女にモテたい。

スポーツを続けていくための理由ってのは絶対に必要だ。

厳くなればなるほど、強い想いが必要なんだと思う。

先日、次男が千葉県の国体メンバーの最終選抜に漏れたと聞いた。

選ばれなかった事には相応の理由がある。

その答えを教えて貰えない以上、自分で探すしかない、とも思う。

そのメンバーが出場する試合に連れて言って欲しいと彼は言い出した。

息子の出ない試合など一ミリも興味の無い俺は、

開催地が群馬と言う事もあって、マジかよと二の足を踏む。

まさかそんな理由があったなんて知らなかったから。

彼はその話をすると、急に曇った顔になる。

そしてポツリと、悔しいからと言った。

なるほど。

そう言えば、

現役の頃、負けたことが悔しくて眠れない日があったことを、

次は絶対に負けねぇぞ、と練習を増やした事を思い出した。

もしかしたら、

悔しさというのは、モチベーションとしては最強なのかもしれない。

口数の少ない次男の、秘めたる想いを大切にしてやりたい。

眠さで落ちてくる瞼を激しく手でこすりながら高速道路をひた走る。

そんな事を考えながら。

あ、

その日俺は仕事で朝の5時に帰宅した。

出発までに１時間半しかない。

彼に、6時半に起こすようにとメモを残した。

すぐに深い眠りに落ちた俺は、かわいそうな事に１時間も経たないうちに息子に叩き起こされる。

ムカついたけど

メモとかちゃんと読まないのは、

遺伝なのかもしれない、なんて事も考えたりながら(笑笑