なんて苦しくて寂しい死に方なんだろう。

身体中の骨を砕かれて頭から丸飲みされるなんて、考えただけで身の毛がよだつ。

インドネシアで、七メートルの

大蛇に喰われた人間のニュースをやっていた。

そんな話をしていたら、

ナイジェリアの友達がそんなことは珍しくないと。

夜、草原で用(大)を足していると、音もなく近付いてきた蛇に後ろからワンバイト（一口）さ、と。

それを聞いたシリアの友達は、

俺が軍隊に行ってたときは、

朝、ブーツを履くときに逆さに振って確認しないとサソリに刺されるんだ、と。

ヤられると、足が象みたく腫れ上がって酷い高熱がでるんだ。

運が悪けりゃこの世とオサラバだって。

それを聞いたスリランカの友達は、

霧の夜に車で田舎を走っている時は注意が必要だ、と。

たまに象に衝突するらしい。

しかも、それで怒った象に襲われると車ごとペシャンコにされる。

怒った象ほ相当怖いらしいよ、と。

そして、

最後にアメリカの友達は、

そんなのピストルに比べたら屁でもないでしょ。

ありゃ怖いよ！

当たればほぼ確実にあの世だからね、と。

うん、なんて日本は平和なんだろう。

いつの間にか、会話の主導権から外れて聞き役に撤していた俺は

心からそう思った。