それは憧れ。最高のステージ


惹きつけられるように行ってしまうお店がある。


その飲食店は前に住んでいた場所から近くなのでその頃に知った。



今日もなんとなく。

ただ、なんとなく食べに行った。


遠回りしながらもわざわざ向かった。



いつもその店は混み合っているが、今日はカウンターが少し空いていた。


僕は入店して最高の場所が空いている事に気がつきすかさずに座った。


その場所は僕からすればまさにVIP席。

特等席であります。


そこは、カウンターのど真ん中で店主の親父の背中の真後ろ。




そして、僕はメニューを軽く見たふりをしてその店でいつも注文するレバニラ炒めとご飯を頼んだ。




他の飲食店では待つ間のこうゆう時間は携帯をいじりながら待つことが多い。

ただ、今日は携帯をいじるふりをしながら中のキッチンを見てた。



レバニラ炒めがくるまで。

座ったその最高の席から、目の前の親父の背中をじっと見てた。



相変わらずな背中。

前回の記憶と同じ背中を。



カウンターに背を向けて今日も片手に大きな中華鍋、もう片手にオタマをもっている。




業務用の大きなガスコンロの上でデッカい中華鍋を軽々と持ち上げて的確にそして均等にオタマが動く。


太い腕が上下左右に動き、炒め物を狂いなく中華鍋の真上で踊らさせている。



『お見事。』







僕が頼んだ重量感のあるレバニラ炒めがカウンターにのっかる。


僕は大きなお皿を慎重に両手で掴み、目の前に置く。




相変わらずな量の多さに一瞬たじろぐ。

山盛りのレバニラ炒め。




これでもか!!   のモヤシ。

これでもか!!   のニラ。

これでもか!!   のレバー。




覚悟を決めて食べないと食べきれない。

僕は助走をつけるように大きく一呼吸する。


そして、目の前の大きな背中に手を合わせて



『頂きます!』




20170620-215005.jpg



その【頂きます】は気持ち的には空手の挨拶の時にする【押忍】に近い感じ。





そこから、一気に食べる!!

少しでも間を置くと満腹中枢を刺激する速度に負けて食べきれなくなってしまう可能性がある。


駆けっこだ!


とにかくしっかりと噛みながらもどんどん飲み込む。







『今日も食べきった』




健康で調子がいい時にしか食べきれない。




僕は食べきった後、先程の続きを見る。

その店の親父の背中。




その親父はほとんど話さない

声を出さない。



注文が来ても無言。




店の他のスタッフがどんどんその親父に注文しても無言。


ただ、黙々と作る。


そして、たま~に振り返るが特に表情はない。





『調理しながら頭の中で何を考えているのだろう?』



『沢山の注文の記憶の仕方はどうしてるのだろう?』




いつも一寸の狂いもなく、一人で料理を作るその親父の背中。




僕はいつもこの背中を見て思う。


『かっこいいよなぁ~』


『こんな親父になりたいなぁ~』


『こんな背中になりたいなぁ~』






僕は今日も最高のパフォーマンスを観れた。


キッチンと言う名のステージをVIP席から観ることが出来た。



憧れ。をくっきりと記憶に残し店を出た。




僕は色んな意味で今日もお腹一杯になった。



『また来よう!』


『また、親父のでっけぇ背中見に来よう。』





ちなみに僕の本当の親父の背中も悪くない。(^_-)笑


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広音(ひろと)

広音(ひろと)
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生年月日:1979.3.15

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