リスタート
今回のテーマはリスタート。
サッカーにおいてリスタートと言うのは、もの凄く大切だ。
リスタートで勝敗が決まる事もあるし、リスタートで勝ち点を積み重ねていく事も出来る。
一番良い例えが1999年のチャンピオンズリーグ決勝。
マンチェスターユナイテッドとバイエルンミュンヘンの戦い。
90分までバイエルンが勝っていたのにロスタイムのコーナーキック二本でマンチェスターが大逆転で優勝した。
もちろん、ベッカムのキック精度が凄かったんだけどね。
僕は試合の準備をする時に絶対にコーナーキック、サイドのフリーキックに時間を費やす。
シーズンを通して基本の攻撃、守備を決めるけども、更に対戦相手によってバリエーションを増やしたり、守り方を変える事も多々ある。
例えば、バルサで2年目に受け持ったチームはタレント揃いだったが非常に身体の小さい選手ばかりだった。
カデテBと言うカテゴリーはU14の選手で構成されるけども、参加するリーグはU15だから一つ年上のチームと対戦する時はいつもコーナーキックの守備に体格差で悩まされたんだ。
そんな時にトップチームのスタッフに相談したら当時バルサのBチームだったキーパーコーチのブスケッツがキッカーの前に壁を立たせる提案をしてくれた。
その作戦はクライフが監督だった時に一度使った事があったらしい。
キーパーが空中のボールのキャッチングに優れていたから、キッカーの前に壁を作る事によってボールを浮かさせるのが狙いだったんだ。
それ以外にも、先日リカルドが来た時に話してたんだけど、キーパーがキャッチした後に直ぐにカウンターを仕掛けられるカウンター攻撃用にフォワードの配置と動きとか常に色々な手段を考えていたよ。
コーナーキックの守備からキーパーがキャッチして当時フォワードだったボージャンが得点を決める事も数回あった。
攻撃だってショートコーナーやいくつかのパターンがあった。
バルサのトップチームのコーナーキックを見ててもきちっと戦略がある。
シャビが蹴ってプジョルが合わせるコーナーキックがよくあるけども、あのゴールにはただ単にシャビのキックが良くてプジョルのヘディングが強いというものでは無い。
その周りの選手達がスクリーンプレーなどでその状況を作っているしっかりとした作戦だ。
日本で良くサッカーを観に行って感じるのはリスタートのバリエーションの少なさ。
もっと上手くやれば違った結果に繋がるかもしれない。
リスタートに重点を置いて試合の分析をすると攻撃の仕方、守り方のヒントはよくレベルの高い試合に隠れている。
凄く良い参考になるから試してみる価値はあるよ!
今度からのクリニックにはリスタートも組み込んでいこうかな笑。
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