ヌードを描いた話
大島薫です!
いやー、6月を迎えて、
急激に気温が上がりましたねっ
先日は30度を越えましたが、
6月中に真夏日を記録するのは
実に27年ぶりなんだそうですよ!
ボクは夏になるといつも、
美術部だった高校時代を思い出します。
大阪の各高校の美術部では、
毎年夏になると、高校展へ参加します。
大阪市立美術館を借り切って、行われる
その展示会で、審査員によって優秀作品が選出されます。
いわば、美術部版甲子園といったところでしょうか。
そんな夏よりもアツイ3日間を過ごした高校時代ですが、
その高校展にはちょっとしたおまけがあります。
それは、ヌードクロッキー会です。
クロッキーというのは、
デッサンと違い、簡略化されたそのものの
形のみを素早く描き写す手法のことです。
このクロッキーは、動物や人間の身体の作りを
大まかに理解するのに非常に有効なため、
ヌードモデルを用いてよく使われます。
しかし、高校生に
ヌードモデルを雇う機会なんてまずありません。
そこで開催されるのが、交流会も兼ねた
美術科高校主催のヌードクロッキー会です
こういった場合、基本的に
ヌードモデルは女性を指します。
当時ボクは思春期真っ盛りの高校生。
顧問の先生がヌードクロッキーの
ハガキが届いたことを知らせに来たときも、
と、即座に答え、
参加を希望しました。
そして、ヌードクロッキー当日、
各学校の希望者総勢60名余りが
デッサン室に集まります。
高校の美術部というのは、
女子部員がほとんどですが、やはり一部男子生徒もいます。
デッサン室には少し高くなったお立ち台が用意され、
それを囲むようにパイプ椅子が並べられています。
担当の先生が説明を始めます。
教師「はい。それでは、ヌードクロッキー会を始める」
ざわざわ
教師「はい、静かに。いいかお前ら、
これから来ていただく3人のモデルさんたちは、
近くの美術大学の学生さんたちだ」
教師「ご自身の後学のためにもと、
貴重な時間を割いて来てくださってることをよく理解して
クロッキーに励むように」
教師「では、モデルの皆さんどうぞ」
会場に3人のモデルさんが登場し、
お立ち台に上がりました。
皆さん美大生というだけあって、
20代前半の女性たちです。
皆さん白いローブを身に着け、開始の合図を待っています。
会場に用意されたお立ち台は3つあります。
檀上にそれぞれ一人ずつ上がり、
生徒はそれを囲み、一斉にクロッキーを始めます。
20分~10分の一定の時間が経過すると、
モデルが時計回りに移動して、横の台に移ります。
決められたクロッキー会の時間内に
様々な体型のモデルを描くための策ですが、
ぶっちゃけボクは
ピンサロみたいなシステムだなと思いました←
教師「よし、では、はじめ!」
3人のモデルさんが同時にローブを脱ぎます。
そこには、本当に一糸纏わない裸体の女性がいました。
薫(うわぁ……当たり前だけど、
本当に脱いでるとびっくりするなあ)
周りは黙々とクロッキーを始めています。
ボクもクロッキーを始めましょう。
こういったデッサン会や、クロッキー会では
最後に先生方から批評を受けるのですが、
描いてる途中でも、横から様々な指導が出ます。
今回その巡回を任されてるのは、
その道40年の、大ベテランの先生です。
その先生の指示は的確で、まるで絵の表面から、
描く者の内面まで読み取るかのような指示が入ります。
先生「君は、少し影を付けてみよう。
描き込むことを怖がらないように」
先生「君はもっと手早く形を見極めよう」
先生「君はモチーフの魅力を引き出して」
後ろから飛んでくる
的確なアドバイスにみんな身構えます。
そんなベテラン先生が、
ボクの後ろでピタリと足を止めました。
薫(うわ、ボクだ……)
先生「君は……」
次の年、ボクはクロッキー会に参加しませんでした。
おしまい
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