某有名ブラック企業に就職して新人研修合宿に行った話2
~研修初日~
薫「で、指定された研修室に来たものの……」
なんというか、数十社以上も面接を回るような
就職難を想像していたのが、たった三社で就職が決まってしまい、
ボクはまだ定職に就いた実感が持てずにいました。
薫「ボク、本当に就職したんだよな……?」
すると、女性に声をかけられました。
教育担当「あ、研修にこられた方ですかー?」
薫「え? あ、はい……」
見るとそこには、レディーススーツに身を包んだ
上戸〇似の女性が立っていました。
便宜上、この人のことは上戸と呼びましょう←
上戸「研修はあちらのお部屋で行いますので、移動してくださーい」
薫「あ、そうなんですか。わかりました」
どうやらここは待合室用の部屋だったようです。
上戸に案内され着いたのは、
一般的な会議室くらいの大きさの部屋でした。
ミーティング用の細長い机と、椅子が並んでおり、
もう数人が着席しておりました。
ボクを含めて四人くらいでしょうか。
上戸「はい。えーっと、これで1、2、3……一人足りないですね」
バタン
後ろでドアが開きました。
茶髪「すいません。会場ここっスか」
茶髪の大学生みたいなのが入って来ました。
上戸「そうです。槻本さんですね。前のほうへお掛けください」
槻本と呼ばれた茶髪の男性が座ります。
上戸「はい、では皆さん、はじめまして!」
一同「はじめまして」
上戸「私はこれから5日間、皆さんの研修を担当する人事部の上戸です」
薫(声まで上戸〇に似てるなあ……)
上戸「皆さんに担当していただく商材は、主に法人携帯です」
薫(ソフト〇ンクか?!)
上戸「担当する携帯会社はエー〇ーです」
薫(ソフト〇ンクじゃないのか……)←
上戸「いまからその商品知識や、
ビジネスマナーなどの研修に入っていくわけですが、
その前にこれから5日間、一緒に学ぶ
皆さんの自己紹介をしたいと思います」
上戸「では、まず一番前のあなたから」
上戸の前の席の
太った男性が指さされました。
藤田「あ、ボクですか……。
えっと、藤田です。年は24歳の——」
——と、その藤田と名乗るその男性の
あとに続いて、全員が自己紹介をしていきます。
西野「西野です」
大宮「大宮です」
ボクの番が来ました。
薫「お、大島です。年齢は19歳、
これが初めての就職です。よ、よろしくお願いいたします……」
パチパチパチ
なんとか、ボクの番を終え、
自己紹介も最後になりました。
ガタッ
薫「あ、さっきの茶髪の人だ……」
槻本「槻本です」
槻本「前職は高校の教師をやっていました」
薫(しかも、教師かよ……)
西野「へー! 学校の先生なんてすごいですね!」
槻本「あー……はは、そんなことないですよ」
大宮「何の先生だったんですか?」
槻本「音楽を教えていました」
薫(以外と受け答えはまともだな……
実は見た目ほど、チャラくはないのか……?)
西野「それはそれは……。
先生と呼ばれるご職業なら、やりがいもあったでしょうに……」
槻本「いやー、そんな、やりがいなんて……あ、いや、——」
薫(ん?)
槻本「強いてあげるとするなら……」
やっぱりチャラいじゃねーか
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