大島 薫｜おおしまかおる(タレント)オフィシャルブログ

→某有名ブラック企業に就職して新人研修合宿に行った話６

薫「……って、こんなことがあったんですよー」

竹中（先輩）「ん？　……あー……」

よくあるのかよ

竹中「そんなことより、君たち来週から合宿だろ？」

大宮「あ、それ、なんか別の先輩からも言われました」

隣のデスクにいた、大宮くんが入ってきました。

薫「合宿って一体なにをするんですか？」

槻本「いまさら新人研修って……なあ？」

槻本さんも入ってきました。

竹中「んー……」

竹中さんは少し困った顔をして、

竹中「まあ、悪い思い出には……ならない、かな？」

別の先輩「おーｗ　あれは忘れられない”マラソン”になるなｗ」

薫「マラソン？」

竹中「ま、まあ、三日間の合宿がんばってよ」

槻本「げー！　三日間もかよ、めんどくせぇー」

薫（槻本さん相変わらずだなぁ……ｗ）

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～合宿当日～

待ち合わせ場所

大宮「大島さーん！　こっちですよー！」

薫「あ、おはようございます」

待ち合わせは大阪市内某所を指定されていました。

すでに今回の新人組の藤田・西野・槻本・大宮とボクは到着していました。

薫「ここ待ってる人全員新人ですか？　40人以上いますけど……」

待ち合わせ場所には
それっぽいスーツの男女が何人もいました。

大宮「ああ、なんか他の子会社からも
結構来てるみたいですよ」

なるほど。今回の合宿は数社の合同合宿というわけです。

教官（女）「はーい、皆さーん、バスに乗り込んでくださーい！」

女性教官の呼びかけに、全員が動き出しました。

停車している大型バスに全員が乗り込みます。

バスの席順はあらかじめ決められており、
ボクらはバラバラの席に座らされました。

バスが発車してから、
さっきの女性教官が立ち上がりました。

教官（女）「では、皆さん、おはようございます。私は
本日から三日間、皆さんと一緒に合宿をする人事部の〇〇です」

薫（ベッキーに似てるな……）

面倒なので、この女性教官のことはベッキーと呼びましょう←

ベッキー「えー、いまからこのバスは阪神高速を使い、
淡路ＩＣを通り、淡路島へと向かいます」

薫（淡路島か……）

ベッキー「高速の入口に到着するまで、
まだ時間がありますので、皆さんいまバスに座っている
横一列の座席の人たちとお喋りをして、それまでに仲良くなっておいてください」

薫（え？　わざわざ私語をさせるのか？）

ボクは辺りを見回しました。

ボクと同じように、横一列の
見知らぬ三人がキョロキョロと辺りを見ていました。

とりあえず、自分の席の隣、
窓際にいるメガネの青年に声をかけてみました。

薫「え、えっと……は、はじめまして」

メガネ「はい……なんか、突然話せって言われると、困りますね……」

薫「そ、そうですね。えっと、どこの会社ですか？
ボクは〇〇ソリューションってとこで」

メガネ「え？　僕もそこなんですよ。
この合宿終了後に配属予定で……」

薫「え？」

※親会社は常に中途採用を受け入れているため、
新人が入った一週間後にまた新人が入るようなこともザラにあります。

メガネ「ああ、じゃあ、僕の先輩なんですね
よろしくお願いします」

薫「あ、いや、って言ってもボクも
一か月前に入ったばかりなんで……」

メガネ「あ、なんだｗ　じゃあほとんど同期じゃんｗｗｗ
よろしくー！ｗｗｗｗｗｗｗ」

え、それ、そっちが言うことじゃ無くね？

薫「あ、あはは……」

？？？「あのー……」

通路を挟んだ隣の席から声をかけられました。

中年男性「ちょっとこっちとも自己紹介してよ」

見ると、通路の向こう側にはこの中年男性と、
若そうな男性が座っていて、向こうも自己紹介を終えた様子でした。

薫「あ、す、すみません。ボクは大島で、隣は……」

メガネ「〇〇です」←面倒なのでメガネと呼びます

中年男性「俺はさ、〇〇ってんだけど……
弱ったなあ。周り若ぇ奴ばっかじゃねぇか」

メガネ「おいくつなんですか？」

中年男性「ん？　俺はさ、50手前だけどさ、
元々社長だったんだよ。従業員数名いてさ、結構いいとこ……」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

え、いきなり自慢話ですか

この人は本当に事あるごとにこの
「昔は社長だった」というエピソードを話してきて、
しかも、その経験からか、結構斜に構えた発言が多く苦手でした。

なので、（元）シャチョウと呼ぶことにします。

シャチョウ「だからさー、ま、営業なんてのは
社長のときからやってたわけだから、余裕なんだけど、
たまにはこういう大企業みたいなのも見て……」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

まだ言ってんのかよ

薫「あ、あの、それで奥の男性も……」

若者「あ、俺ですか。えっと、俺は〇〇って言って――」

すると、（元）シャチョウが
若者の肩を馴れ馴れしく抱き、話を遮りました。

シャチョウ「そーそー！　こいつまだ19歳になったばっかなんだってよ！
まあ、だから、俺がさっき社会の仕組みについて
教えてやってたんだよ！」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

若者「あ”？」

え、マジギレっすか（わかるけど）

この若者の名前は元ヤンと名付けましょう←

薫（あまり合宿中は、関わり合いになりたくにメンバーだな……）

すると、高速入口に差し掛かったころ、
またベッキーが立ち上がりました。

ベッキー「さ、皆さん、隣の席の人たちとは仲良くなれましたかー？」

ベッキー「では、そのメンバーで班を組んでいただき、
この三日間はその人たちと班行動をしていただきまーす♪」

薫「……」

薫「……え？」

→続きます