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今回の「大島薫のAV過去作不削除問題」一連の騒動につきまして

 

こんにちは。大島薫です。

 

やってしまった~!

 

じぶんでもやめときゃいいのにと思いながら、あそこまでの大騒ぎをやってしまいました。

 

いや、もう覚悟は決めてたんですけどね。

 

なんのことかわからない方も多いと思うので、まず初めにこの記事ではツイッターで行った初日のツイート等を振り返りながら、最後にどうしてこの騒動を起こしたか、そして、その騒動から自分がなにを思うかについて述べさせていただこうと思います。一連の流れをご存知の方はここの下りについては、読み飛ばしていただいてもいいかと思います。

 

それでは、まず事の発端は12月26日のこのツイートから始まります。

 

 

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ここからは文章で列記したいと思います。

 

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 正直AV業界に腹が立っている。AV業界はいま発売から5年経った作品についてはAV販売停止申請書というものを人権倫理機構に停止すれば、販売サイト等から削除してもらえるという流れになっているというのが世間での定説で、これをもって「適正AV業界はクリーン」と主張する人もいる。

 

 しかし、このAV販売停止申請書を実際に提出している自分のAVが全て削除されているかというと、そうではない。残っている。一部は削除された。回答はこうだ。「削除はする。2025年に」「削除はする。しかし、いつかはわからない」そんなのってあるだろうか。それがアリならなんでもアリだ。これが実際のメール。

 

AV
 

「AVに自ら出たくせにいまさらAVを消せなんてなんで言い出すんだ?」と思う方もいるかもしれない。そこについては、まず自分のAV出演が引き起こす足枷の大きさの認識が甘かったことを認めざるを得ない。というのも、AV引退後、作家・タレントとして活動する上で本を発売する度、amazon等で検索すると「大島薫」というワードだけで18禁扱いを受けてしまうのだ。また18禁本ではないのに、AVに出ているからという理由で勝手に18禁本にされることもあった。「まあ、それも引退したんだからいつかは消え去っていくだろう」作家転向後、最初はそう思っていた。

 

 しかし、その後過去にいたメーカーから続々と僕の過去の映像の総集編や、いまの男の娘女優・ニューハーフ女優AVと抱き合わせた「男の娘AV女優ベスト8時間」なんてタイトルのAVが新作の札を付けられて発売され続けた。まるで引退なんてなかったかの如く延々と。これは堪ったものではなかったが、耐えた。過去にお世話になった業界だからと。

 

 時に文春砲を喰らった際には「掘られたアノ人も大絶賛!」なんてタイトルまで付けて煽られた。もちろん僕にもあの人にも無許可である。ネットではまるで僕が売名でこのタイトルのAVを出したかのような扱いまで受けた。本当にAVを売るためならなんだってやる節操のない下品なやり口に言葉も出ない。

 

 そして、ようやく5年間耐えてAV販売停止申請書を出した結果がこの仕打ちだ。おまけに現役時代僕が口を酸っぱくして言っていた絶対に「ニューハーフって文言は使わないでくれ」という言葉も無視して、使用している。おかげで「大島薫って女になったの?」と勘違いする人も出ている。いい迷惑だ。

 

 では、なぜAV業界がいまだに「大島薫」の映像を使い続けるのか。もうそのままズバリ自分で言うしかないから言うが、売れるからだ。AV引退後も活動を続け、本を出し、メディアに出演し、文春に撮られ…そうやって知名度が上がれば上がるほど過去のAVは売れ続ける。だから、AV業界は大島薫を手放せない。

 

 しかし、それに僕はこう言いたい。業界として恥ずかしくないのか? と。それはつまり「何年経っても大島薫以上の男の娘AV女優のスターを我々は見つけられませんでした」と宣言しているようなものではないか。情けなくないのか。だからこそ僕の名前で釣って他の男の娘AV女優を売る現状なのだろう。

 

 以前出演していたメーカーに「なんか最近男の娘モノ、ニューハーフさんばかりになっちゃいましたね」と尋ねたことがある。すると「いやあ、やっぱり女装さんじゃクオリティーが…」と返ってきた。わからなくはない。わからなくはないが、そこでニューハーフモノと男の娘モノをごっちゃにするからマニアに飽きられた結果が、いまのジャンルの廃れようなのがわからないのか。本当は好きじゃないものを、よくわからないままとりあえず売れそうだから撮る。そういうのがファンは1番敏感に気付く。女優の見た目や演技のクオリティーが低いなら育てれば良いじゃないか。大体AV業界はいつもそうだ。

 

 これは男の娘に限ったことではないが、女優をマネジメントする気のない事務所ばかり。とにかく目先の仕事に繋がれば良いからと、入りたての新人にハードなプレイの現場を入れたり、それですぐにAVファンに飽きられて、そんな売り方で消えてった女優が何百、何千といる。いつまでそれを続けるのか。

 

「AVは違法ダウンロードされるから売れないんです」「法規制でAV業界はヒーヒーです」そういう面はたしかにあるだろう。だけど、昨今のAV業界の衰退に対して、自分たちが努力を怠った部分はないのか? AVの違法ダウンロードなんか僕がいた2016年のときから、ずっと問題視し続けてきたじゃないか。

 

「海外サイトのように各メーカーごとにサブスクを強化しましょう」って話はどこにいったんだ? 相変わらずFANZA一強じゃないか。いまだに昨日発売されたAVが明日にはもう違法アップロードされてんだぞ。おかしいだろ、こんなの。コンテンツはタダじゃないってことは言わなきゃダメなの、本当に。

 

まあ、長くなったけど、ずっと自分のころから「AV業界はいつか無くなる」って言われてきて、でも、最近自分が受けた仕打ちや、愛情の感じられない作品が増えてくるの見たりして、まあ、無くなるべくして無くなるならそれも仕方ないかなって思うくらいには絶望してるわ。素人作品に負けてんじゃねぇよ。
 

 

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これが1日目のツイート。
 
これにいくらか反響が付き、当時の契約内容や、どうして名義を変更しなかったんだ? という疑問などの声が上がったので、二日目に詳細をツイートすることとなりました。
 
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以下、列記。
 

 

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 昨日の自分の適正AV業界に関するAV削除問題について、様々なご意見・ご感想を賜り、誠にありがとうございます。正直ツイートとしては長文でも、文章としては短く、よく事情がわからない点もあったかと思います。今日はその点について、補足と当時の状況などをお話しさせていただきますね。
 
 僕が男の娘AV女優として活動をしていたのは主に2014年~2015年までで、自身の「男性だけど女性のような容姿で生きる」というアイデンティティを伝えるべくAV業界に飛び込みました。事務所に到着すると男性3人に応接室に通され、契約書に判を押すように言われました。ソファーの向かいに社長、自分の真後ろにスーツの男性、入り口のドアにはまた男性…と、まあ、自分は中身は男性だからアレですが、女性が独りこの状況だったらなかなか恐いだろうなというような環境で契約書を書きました。控えは無しです。
 
 その後色々なメーカー様に出演し、専属契約もいたしますが、各メーカーごとに改めて契約書を書いた覚えはありません。ギャラの値段の確認はどうしてたかって? 事務所が「5:5で半々ですよ」というのを信用していました。いま思えば、とんだ世間知らずですよね。でも、当時は25歳で契約書なんかも書いたことがほぼなかったし、大人の言うことなんだからと信用し切っていました。ちなみに当時のギャラはいわゆるキカタンと呼ばれる1本のギャラが15万~20万、専属契約の際は月に1本で30万を手取りで受け取っていました。あ、もちろん源泉は引かれているので安心してくださいね。この際もマネージャーは「薫ちゃんに30万だから、うちに入るのも30万スよ」と言っていました。
 
 AV引退後、作家・タレントになったあと、まず迷ったのは「大島薫」という名前を改名すべきかどうかでした。そもそもAV引退を決意したのは現役のときにテレビのオファーが、「やっぱり現役の方は…」と流れたことに起因しています。AV出演経験は今後の足枷になる。しかしながら、「男性のまま女性のような容姿で生きる」という「大島薫」というアイデンティティの一つにAVの出演経歴は残したいという思いと、「過去の作品はいつかは売れなくなって消えていく」という考えがあり、名前をそのままに活動を続けることにいたしました。
 
 結果が昨日つぶやいた、AV出演経験だけでamazonで全年齢本が18禁扱いを受けるなどのトラブルが起きたわけです。しかし、それも「自分で選択したことだし仕方ない」と出版社を通じて抗議し、通販サイトや書店になんとか納得してもらいました。ヤマダデンキの公式通販サイトヤマダウェブコム様だけは、最後まで理解してくれませんでしたね。
 
 正直世間のアダルト業界への風当たりはここまで厳しいのかと、フリーになった当初は目眩がしました。それだけで本の売れ行きが何千部と変わってしまうんです。「そんなことAV出る前から想定できただろう」頭の良い方々はそうおっしゃられるかもしれません。
 
 しかし、往々にしてそういうことってありませんか? 例えば肉体労働は大変だってわかっていたけど、実際に働いてみて思っていたよりキツくて身体を壊す…みたいな。それだって「考えたらわかるじゃん」かもしれませんが、外から業界を見ているのと、実際にその業界を体験した人間が受ける視線や扱いは全然違うんです。
 
 それでも元AV女優の看板を背負っているんだからしょうがないと、その都度抗議を続けていたのですが、その間にAV業界が行ってきたのが件の「過去の映像を使った再編集版新作の無限リリース」です。どれだけ引退したとアピールしても、さも現役かのように続々と新作が発売され続けるのです。
 
「それだってAV出たんだから覚悟くらいしとけよ!」…ですか? いや、だって想像できます? 引退して3年経った女優の映像なんてもう擦り切れるほど使っているでしょうに、それをまだ使い続けているんですよ?! そもそも自分のことを抜きにしたってAVファンがかわいそうだろう、と。だって「大島薫の新作AVが出た!」って買わされるのが、何十回、何百回と見倒した過去のツギハギのDVDなんて、そんなものにお金を出させて恥ずかしくはないのかと。しかし、そうでもしないといけないほどに男の娘AV女優で、引退後に僕より知名度のある女優が出ていないのが現状。それも黙認してきました。
 
 あ、ちなみに現役引退後AVメーカーの方とお会いして当時の自分+事務所に渡していたギャラを聞いたのですが(業界ルールで現役ではメーカーの人とサシでは会えない)、ギャラ…全然違ってました。おそらくもらった額から考えると7割事務所が持って行ってましたね。昔のことだからと請求は諦めました。
 
 そんな折、2018年に発売から5年経ったAVについてはAV販売停止申請書を提出できるというニュースを見かけます。正直前述のザルのような契約内容でも契約は契約だと諦めていた自分には寝耳に水、青天の霹靂でした。これでAVが足枷になることはなくなる…! とその日を指折り数えで待ちました。
 
 そして、2020年にAV販売停止申請書を出すに至ります。申請書の作成は、まー面倒でございました。事前に元AV女優の方のブログで「確定申告並みには大変」と伺っていたのですが、本当にその通りで、過去の出演作をタイトルから参考URLまでエクセルに起こし、列挙しなければならないのです。しかし、やりました。
 
 そこまで手間をかけた結果があのAV人権倫理機構からのメールです。その当時はもちろん落胆しました。ご質問の中に「AV倫理機構のHPにも必ず削除されるわけじゃないって書いてるのに、いまさら何言ってんだ?」という内容のご意見をお見かけしました。そうですよね。なぜ「いま」か、ですよね。
 
 その当時落胆はしたものの、僕は黙って口を噤みました。「そもそも削除に応じるだけ画期的だし、映画業界もそうだけど、普通撮った映像は買い切りが常識で、二次使用料なんかももらえないのが当たり前なんだから」と。しかし、それを打ち明けるに至ったのが昨今のAV新法に対する適正AV業界の動きです。
 
 その中には自分の相互フォローの方もいます。彼ら彼女らが日毎声高に「適正AV業界はクリーンです!」と叫ぶのを見るにつけ、自分が見てきた世界、いま現状受けている仕打ち、いまなお反社会的勢力すら排除し切れていない事実と乖離した論調に、これはあまりにも良くないという想いが募って参りました。
 
 情報は正しく開示され、取捨選択できる状態にあることが大切です。AV業界の自主規制やメーカーのレギュレーションは内輪で秘匿されることも多く、そんな中で業界内にいる方が「いまのAV業界はAV販売停止申請書を出せば必ず消してもらえます!」に近い言葉を発しているのを見て看過できなくなりました。
 
 ですので、今回「AV販売停止申請書を出しても削除されない自分の現状」を世間に公表したわけです。誰かに喧嘩を売りたいだとか、法律を変えたいだとかそんな目的はありません。なにより心配しているのはこれからAVに出ようと考えている女性・男性、未来の子どもたちのことです。
 
 その子たちが現役適正AV業界の方々の言葉を信じて「ふーん、AV出ても簡単に消せるんだ! 軽い気持ちで出よおっと♪」と思ってしまわないように、消されない自分の現実も知って欲しかったのです。「それでもあなたはAVに出ますか?」という取捨選択ができるように、この事実が広まることを願います。
 
 そして、適正AV業界の方に言いたいことがあります。今回「現役を退いた先輩がいまいる後輩の足を引っ張って何がしたいのか」という意見も拝見しました。いま一度ご自身らの胸に手を当てて考えてみてください。どちらが足を引っ張っているのか。本当に適正AV業界は真っ白で澱みなくクリーンですか?
 
「何年の話してんだよ」という方の意見も拝見しました。たしかに僕が現役を退いたのは2015年です。しかし、引退後もアダルト以外の仕事でAVメーカーと付き合いもあれば、AV監督とも、AV女優、AV男優とも友人、知人がいます。AV現役でなくとも業界と関わりは続いているんです。
 
 2018年12月24日にニコニコ生放送で「セクシー女優に電凸チャンス! 聖夜の6時間生放送」という番組の司会を任されました。たくさんの現役AV女優の方が出演されるのですが、一般メディアでは昨今の暴対法の強化で必ず反社チェックを行います。つまり、暴力団と関わりがない会社か調べるんですね。
 
 そこで、ある日番組のプロデューサーから僕に連絡が来ました。「大島さん、出演予定の女優の〇〇さんの事務所、反社チェック落ちちゃいました…」と。あれあれ? 2018年ってまさに適正AVが施工され始めて運用された年では? 〇〇って現役の女優ですよ。いやいや、反社すら排除できてないじゃないですか。
 
 こういう暴露も業界の足を引っ張る? 僕は違うと思っています。だって、芸能界にすらヤクザがいるなんて、ちょっとゴシップ好きの一般人なら知ってる話を、よりアングラに見られるAV関係者が「そんなことはありません。私たちはクリーンです!」と言えば、言うほど胡散臭く見られるのは明白でしょう。
 
 よくAV業界の方がAV業界の衰退にあげる理由が「いや、違法ダウンロードが…」だとか「法規制が厳しくて…」といった理由です。違います。あなたたちです。あなたたちが面白いもん作って、悪いものを排除すれば、どんな逆境に立たされてもやっていけるんです。でも、それをしてこなかった。やっていることはといえば、ただ既得権益と過去の遺産にしがみついて、やれ「違法ダウンロードが…」「法規制が…」と文句を言うばかり。あなたたちがAV業界を弱くダメにしたんでしょうが。それで喰い物にされたのは、一生懸命やってる女優や心からAVを愛するAVファンじゃないですか。ちゃんとしろよ!
 
 あなたたちがやるべきことは世間に向けて「私たちはクリーンです!」とアピールすることではなく、自分たちの業界を内側から真にクリーンにするよう改善することじゃないんですか? それでもまだクリーンだと言うなら、僕のAVをいますぐ消して見せてくださいよ。消えるんでしょ? ねぇ?
 
 実はこんなことを書いて内心は少し、恐い人たちが突然やって来ないか怯えてもいます。しかし、僕の身になにかあったら、それはそれで業界が真っ黒な証明にもなると思いますので、ぜひ今後の僕の生命にご注目ください。本文は以上ですが、このあとは本文で触れられなかった質問に触れます。
 
「野獣先輩捜そうとしてた奴が~」という意見。 触れないで流すのもアレなんで、触れると、そもそも勘違いしている人がいるが、あの企画は面白半分で探そうって話ではなく、ネットの玩具にされている野獣先輩という人物にポルノ動画に出演することのリスクや、その後のデジタルタトゥーについてオファーしてインタビューできないかって話であって、「探偵雇って生放送で探そうとした」とか言ってる人は全員趣旨を勘違いしている。ていうか、これ言ってくる奴その後のインタビュー記事とか、企画の趣旨について答えてるニュースサイトとか全然見てないだろ。そこちゃんと見て。はい、おしまい。
 

 

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これが二日目のツイートです。

 

三日目にも長文のツイートがあるのですが……そちらはちょっと他人のお話しなので、どうしても知りたい方はツイートを遡って探してみてください。

 

さて、とんだ暴露話で命の危険すらあるわけですが、どうして突然こんなことを始めたのかと申しますと、実は僕の中では突然ではないんですね。そもそもの話はAV新法設立に遡ります。2022年6月15日の国会で与野党の賛成多数で可決・成立した「AV出演被害防止・救済法案」ですね。これによって、現役のAV業界はちょっとしたパニックになります。現場はなくなるは、契約書は見直しになるは、ツイッターは荒れるはで大変。そんな中、一部の女優ととあるライターがAV新法に反対するsienteという団体を立ち上げたというツイートを見かけます。

 

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僕は申し訳ないのですが、初め見たときに「なんかきな臭いなぁ……」と感じました。AVの出演者を守るための法律に反対するための団体に、当事者であるAV女優さんが起用されるの? しかも、その代表がAV女優でもなんでもないライター? この中山美里という女性に、実は僕昔一度だけお会いしたことがあって、本当にただお会いしたことがあるだけなんですが、その際にツイッターアカウントをフォローしていたから、まあ、その後活動が流れてくるわけですね。

 

で、この団体の現役AV女優さんたちの中にも一部フォロワーの女優さんがいるんで、彼女たちの訴えなんかもタイムラインに流れてくるんですね。

 

「AV新法なんかいらない! AV被害者なんていない!」

 

「私たちの業界はクリーンだ!」

 

「AV女優が酷い目に遭っているなんて嘘だ!!!!」

 

日々、そんなことを主張する彼女ら、そしてそれを先導する中山美里というライターを見て、僕の不信感は募りました。

 

ある日、AV人権倫理機構がこんな声明文を出します。

 

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ツイートへのリンクはこちら

 

内容を要約すると、まあ、角田由紀子弁護士って人にAV人権倫理機構が「AV業界が女性を虐めてるなんて差別発言をするな!」って抗議文を出したってわけですね。これ自体は「ふーん」くらいに思っていたんですが、僕が1日目のツイートをした翌日12月27日中山美里さんがこのAV人権倫理機構のツイートを引用リツイートしているんですね。

 

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作家業のクセなのか、小さなことかもしれないですが、このAV人権倫理機構『も』が気になりました。も? あれ? それじゃあ、あなたたちお仲間みたいじゃない? そこで僕は「ははーん」となんとなーく、点と点が線になって繋がったんですよね。そこから最初は1ツイート目でお仕舞にしてもいいかなと思ってたのですが、今日まで適正AV業界関連で大騒ぎをするに至ったというわけです。

 

そこから毎日「適正AV業界がクリーンなんて嘘っぱちだ! 反社もいれば、AVが消されることなんてない!!」と日々、大騒ぎするたび、様々な方からご連絡をいただきました。それこそsienteの女優さんから本気で「大島さんのAVが削除されていないなんて知りませんでした……心配です……」というご連絡もいただきました。その節はありがとうござます。

 

そこで僕は「なるほど」とも思いました。「ああ……女優さんたちは本気だったんだ……」と。申し訳ない。失礼な話だが、業界を知っているだけに事務所を通して誰かに脅されているだとか、まあ、売れるためのポジショントークだとか、そういうことはする業界なので、そうじゃないかとも疑っていた。しかし、そうではないことが今回の一連の騒動でわかった。では、AV女優たちによる日々の「AV被害者なんていない! そんなこと見たことも、聞いたこともない!」という過剰なまでの訴えかけはなんだったのだろうか?

 

ここからは憶測でものを言う。だから、当のAV女優さんたちは答えなくていいし、なにも言わなくていい。おそらくだが、本当にそう聞いていたのではないだろうか? おそらくAV人権倫理機構を通して。それならば納得がいく。だって、そういう問題を取り締まったり、締め出すはずの倫理団体がそう言っているなら、そうだと信じ込むに決まっている。僕だってそう思う。だからこそ、あなたたちはあれほどまでに過剰な物言いができたのではないだろうか。どういう言い方をしたのかはわからない。例えばだが、「これは表には出せないデータなんで、私たちが言ったとはツイッターに書かないで欲しいんですけどー……」とか前置きをするだとか、やり方はいくらだってある。こんな憶測を書いて、AV人権倫理機構は僕まで名誉棄損で訴えるだろうか? 構わない。やってみろ。元AV女優の僕の人権も守らずに、僕を訴えたら、それこそ人権団体が聞いて呆れる。

 

AV人権倫理機構の中の人はツイッターが下手なようなので教えて差し上げるが、そんなことをするより、僕のAVが削除できないことへの理由の開示と、業界のこれからの改善への取り組み方を世間に公表するほうがよっぽど印象が良くなるだろうということだけアドバイスしておく。

 

さて、ここからは当の女優さんたちに語りかけたい。ここではお名前はあえて出さないし、これからどういう活動方針でやっていくのかもあなた方で決めていただいたらいい。

 

まずは一言謝らせて欲しい。申し訳ありませんでした。

 

あなたたちからすれば、突然あなたたちの活動に水を差すような行為を僕が始めたように見えたに違いない。あれだけ盛大に「適正AV業界はクリーンだって言っちゃったのに、まるで嘘つきみたいになるじゃない」みたいに思った人もいるだろう。どうしても、この告発は「適正AV業界はクリーンです」運動が最大の高まりを見せて、業界人たちが言い逃れのできないタイミングである必要があったのだ。そして、AV人権倫理機構が角田由紀子氏への声明文を出した瞬間、頃合いだと思った。すこし行動が遅れたのは、単純にやっぱりこの告発をするのにすこし勇気が必要だったこと。しかし、やはりあなたたち自身に、いま、良くないことが現在進行形で起きていると、ずっと思っていたから実行に移した。

 

どうして僕があなたたちの言動にずっと疑問を抱いていたか。そこはやはり『過剰』だったことが大きい。例えば「潮吹きで死んだ女優なんか聞いたことないんだがw」みたいなツイートを見た記憶がある。まあ、たしかに僕も潮吹きで死んだ女優は聞いたことがない。だが、過度な潮吹きを求められた結果、水の飲み過ぎによる水中毒で病院送りになる女優くらいならしょっちゅういる。現場にいるあなたたちがそれらを見たり、聞いたりしたわけがないはずはないのに、どうしてそんなことが言い切れるのだろうと思っていた。当然だ。そう聞かされていたのだから。

 

もちろん、心の底から出た言葉もあっただろう。「自分からAV出といて、なんで後から消そうとか思うわけ?」みたいなツイートもみた。該当ツイートを探しきれず、原文ママでなくて申し訳ない。AV販売停止申請書を出している身としてはこれは正直、ちょっと傷付いた(ご本人さんからDMもらって、もう今は大丈夫です)。でも、僕自身現役だった当時に自分のAVを消そうという気持ちなんてまったくなかったし、たしかに同じようなことを言う女優を現役時代に何人も見た。もちろん、ツイートに至った極めつけは「適正AV業界であれば、AV販売停止申請書を出せばAVは止まります」という嘘だ。でも、ただあなたたち憎しではないからこそ、どうして消そうと思ったかの経緯も含めてツイートをした。自らの意思でAVに出た人だったとしても、あとからAVを消したいと思うことがあることを知って欲しかった。

 

ああ、嘘という書き方も本当に悪い言い方で申し訳ない。だって、あなたたちはそう聞いていたんだろうと思うから、しょうがない。だからこそ、あの女優さんはいまでも「え? 適正AV……え?」と大パニックになっているのだろう。ちなみに適正AVではないからでは? とご本人が言っていたので、上記のメールを見て調べればわかることだが、僕のAVの削除を先延ばしにすると書いて寄こしたメーカーをここに記載しておく。

 

・グローリークエスト

・ホットエンターテイメント

・HANZ

・僕たち男の娘

 

全て適正AV業界の枠組みの中に、いまでも存在しているメーカーだし、そもそもAV人権倫理機構が削除対応に応じられるのは適正AV業界にいるメーカーだけなのだ。ちなみに、この最後の「僕たち男の娘」は先延ばしではなく、オムニバス作品を検索に引っかからないようにするという対応だが、勝手にお前らが他の女優と抱き合わせで量産しといて「削除できません」はねぇだろという話だ。僕が2015年にいたからだと思われてもいるようだが、検索にひっかからないだけで「男の娘」とかでFANZAなどを調べてもらえば、僕が載っているオムニバス作品があり、発売日を見てもらうと2018年以降になっているのがわかると思う。適正AV施行後の作品だ。AV業界というのはこういうことができるのだ。つまりAV引退後、5年経てばAV販売停止申請書を提出できるなんて言っても、その後その素材を使って他の女優との抱き合わせオムニバス作品を引退から何年もあとに出したり、なんなら「懐かしのレジェンド女優スペシャル」なんてタイトルで、数十年以上も前の映像を引っ張り出してこないとも限らない。そして、AV販売停止申請書を出したら「最近発売したオムニバスは対応できません」だ。ふざけるな!

 

……と、まあ、ここ数日ツイッターで怒っているフリはしていたが、僕のAVが消えないことについてはもう半ば諦めている。というか、そこについてはもう何年も前に通り越したはずなのだ。だが、それをなぜいまになってつぶやいたかというのは、2ツイート目にある通り「情報というのは正しく開示され、取捨選択できる状態にあることが大切」という言葉に尽きる。あなたたちが日々「AVに出ても適正AV業界であれば、AV販売停止申請書を出せば止まります!」と嘘をまき散らすのを見て(繰り返すが、これがあなたたちが悪いわけではないのはわかった)、こんな言葉だけが世間に広まるのは良くないと思った。

 

業界の事情は聞き及んでいる。そろそろAV新法に向けての新しい契約書の運用や、話し合いなどが落ち着いてきたころだと思う。「こんなことをしでかしてまた業界はパニックだ!」「いい迷惑だ!」そんな風に思われるだろうか。僕も1ツイート目までしばらく決心がつかなかった。やるなら、徹底的にAV業界の闇を告発しなければ意味がない。しかし、それをやると僕の身に危険が及ぶレベルの内容を世間に公表することになる。怖かった。

 

しかし、僕は1ツイート目と2ツイート目の間で、おぼろげにAV新法から続く適正AV業界を取り巻いていた「AV業界はクリーンです!」運動の全容を見て、許せなくなったのだ。だって、そんなことってあるか! 真実と違う根拠のない適当な嘘は当事者である女優の口を通して言わせ、世間にはAV業界に誰も被害者なんていないと嘘で塗り固めたクリーンな世界を演出する。その目的は? 変わらずあなたたち女優から搾取するためだ。あなたたちにいまのままの環境で、特に何の変化もない状態でAVに出続けてもらうために、あなたたちを「AV業界はクリーンです」運動のマスコットに利用したのだ。

 

なにより許せないのはその言葉によって、未来の子どもたちが本当にAV業界がクリーンだと信じてAV業界に入り、結果自分と同じ目に遭ったときのことを考えたらと思うと、僕は自分の命よりもこの事実を世間に公表することのほうが大切だと決心した。そして、一番心配だったのは活動をしているあなたたち女優のことだった。あなたたちが毎日毎日まったくクリーンではないAV業界に身を置きながら、「AV業界はクリーンです」と言うたびに、彼女らがもし明日の現場でちょっとでも嫌な目に遭ったら? 彼女らはそれを訴え出ることができるだろうか、と。あなたたちはどう思うだろうか? 「あれだけ世間にクリーンだってアピールしちゃったのに、被害に遭ったなんて言い出せない……」そう思うんじゃないだろうか?

 

もしくは僕のように引退後なんらかのきっかけで、自分のAVを削除したいと思ったときにAVが削除されていない事実を知ったら? それを僕のように世間に訴えたら? あなたたちは世間からこう言われるのではないだろうか? 

 

「お前たちあのときあれだけAV業界はクリーンだ、クリーンだって言ってたじゃん! いまさらなに言ってんだよ!」

 

あなたたちはいま現在本気で、AV業界にいてもなにもトラブルはないし、辛いこともないと思っているかもしれません。でも、もし万が一なにかあったとき、悲しいことではありますが、この世の中、被害者にさらに悲しい言葉をなげかける人がたくさんいます。僕はあなたたちにまでそうはなって欲しくなかった。

 

しかし、少なくとも今回の騒動で適正AV業界において、AV販売停止申請書の効力がどの程度のものかをあなたたちに伝えることができました。もしあなたたちがAV人権倫理機構から「必ず削除される」というような説明を受けているのであれば、少なくともあの団体はあなたたちに一つ、嘘をついていることになりますね。いまとある女優さんが僕のAV削除に奔走してくれていると聞いています。ですが、がんばり過ぎないでください。さきほども言った通り、正直僕のAVは諦めています。

 

そもそもツイートにも書きましたが、契約書がある限りはこちらの分が悪いですし、AV販売停止申請書ができただけで画期的だったんです。ただ皆さんの参考にするために、僕のAVを消すのに奮闘してみるのもいいかもしれません。もし消えなければ、それだけやはり契約書の力は強いということです。

 

AV新法で適正AV業界がAV新法話し合いの場にあなたたちを引きずり上げたのは、愚策だったと思います。なぜなら、今回の件であなたたちが本気だったこともわかりましたから。これはAVにおける女優の扱いに、あなたたち自ら声を上げるチャンスです。AV人権倫理機構ができるのは、あくまで「削除のお願い」です。もし、いまAVの契約書に「女優が引退後5年後に女優から申し出れば必ず削除できる」という文言が付いていないのであれば、メーカー各社に徹底させるだとか、それを監視するAV人権倫理機構に腐敗がないように第三者機関を設けることを提案するだとか、あなたたちであなたたちの未来を変えて行ってください。そして、あなたたちの後輩が悲しむことのないAV業界を作っていってください。かつてAV業界を愛していた先輩からのお願いです。

 

もしAV人権倫理機構の言うことで事実と同じかどうか気になることがあったら、僕に聞いてもらってもいいですし、引退した女優で頼りになる先輩を何人か知っているのでご紹介もできます。みんな口軽いんで、めちゃくちゃなんでも喋ってくれると思いますよw 現役だと事務所に止められて、言えないこともたくさんあると思います。そのときは僕に連絡をくれれば、僕から世間に現場の声を届けるお手伝いをしても構いません。気軽に相談してください。

 

あなたたち女優が、誰よりも女優の味方でいてあげてくださいね。

 

あと、中山美里には気をつけてください。

 

この人は僕がまず最初のツイートをしたときに、あなたたち女優さんのように僕の心配ではなく、「大島さんもAV業界じゃなく、社会に訴えればいいのにね♪(ツイートは削除済み)」と発言したり、こんなDMを送ってきて、僕の告発を諫めるほうを優先するような人です。

 

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つまり、どういうことかわかりますか? あなたたち女優が、もし僕と同じ目に遭ったとき、この人はあなたたちの声を封殺することのほうを選ぶような人だということです。そんな人があなたたち女優の団体の代表でいいのか、僕は甚だ疑問です。

 

ああ、さっきからこの人のアイコン顔出しで、名前も作家名も全部僕伏せてませんね。まあ、いいんじゃないですかw だって、AVに出たら一生消えないかもしれないリスク背負ってるあなたたち女優の団体の代表名乗ってるんですから、この人にも元女優の僕にこんな言葉を投げかけたというデジタルタトゥーを一生背負ってもらいましょうよwwwwww

 

あ、でも、削除してくれとご本人から連絡が来たら、一応検討はしますよ。僕の『自主規制』で。

 

そして、いまから適正AV業界のメーカー、事務所各位に問います。

 

AV業界において『宝』とはなんですか?

 

当然『出演者』ですよね。

 

その出演者に稼がせてもらっておきながら、出演者を苦しめて、そんな業界に本当に未来はあるんですか? AVが売れない時代になってきているのはわかっています。だけど、あなたたちでルールを作って、自分たちでちゃんと守ってやっていくって決めたんでしょ? ルールくらい守れよ!

 

AVファンだって、スタッフだって女優が悲しむ姿なんか望んでないですよ。僕のことはもういいんです。でも、せめて他の女優だけでも、5年過ぎたらちゃんと解放してあげてください。AVに自分から進んで出たとしても、あとからやっぱり販売して欲しくなくなる理由なんていっぱいあるんです。僕は引退後も色んな女優を見てきたからわかるんです。

 

自分自身はAVに出ていることをなにも後悔していなくとも、結婚直前にAVに出たことがバレて婚約を解消されて、そこで初めて世間の偏見の目に気付くとか、家族にバレて勘当されるだとか。そんな偏見の目を持つ世間が悪いなんて言ったって、そんなことが続くとどっかでポッキリ心が折れる瞬間が誰にだってやってくることがあります。そんなときに「忘れられる権利」があるのと、ないのとでは全然違うんです。ある程度はしょうがありません。ギャラを払って、あなたたちも仕事としてやっているんだから、発売から何年かはその作品で稼がないといけないのは当然です。

 

でも、十分稼がせてもらったあとは、その女優が嫌だって言うんなら、気持ち良く送り出してあげましょうよ。出演者はAV業界の『宝』なんだから。

 

ここまで言って、変わる気のないAV業界なら本当に僕はもう興味がないです。滅んでいくなら勝手に滅んで行ってください。

 

さて、最後にここまで騒動をご覧のみなさんへ。本当にお騒がせいたしました。

 

AV新法が始まり、様々なニュース、業界関係者の言葉を聞き、あなたはどんなことを思われたでしょうか? AV新法は必要? 不要?

 

僕には正直まだわかりません。気持ちはどこまでいっても女優さんが楽しく伸び伸び、引退後も悲しい想いをせず働ける環境にあることが一番です。そうであることが、結果的に適正AV業界の繁栄にも繋がるでしょうしね。ただそれを実現するのが、法律なのか契約書なのか、その判断は現役の方々にお任せしようと思います。

 

今回の件で、AV新法関連で検討を続けていらっしゃる方から話を聞きたいと、いくつかご連絡をいただきました。現役だった時代が当然あるのでわかりますが、業界のことは引退したあとのほうが見えてくることもあります。もちろん中にいないとわからないことも。ただAV新法が出演者を守るための法律であるのであれば、余計な者は排除して出演者でぜひ議論すべきではないかと私からは提案させていただきたく存じます。

 

それでは末筆ながら、これにて今回の騒動を終わりとさせていただきます。たくさんのお運び誠にありがとうございました。

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大島 薫(おおしまかおる)

大島 薫(おおしまかおる)
所属事務所:フリーランス
身長・体重:165cm・53kg
生年月日:1989年6月7日

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