徳島県で学校コンサル2件
パートタイム教授、奥田健次です(^^)
常勤で働いていた大学をスパッと超早期退職し、西軽井沢で学校づくりをしています。私立幼稚園(2014年6月、長野県に設置申請中)です。日本初の、行動分析学による幼稚園です。
先週は、地元長野では初めての事例研に行ってきました。
そして、今週は15年以上のお付き合いのある徳島県のほうで学校コンサル三昧でした。支援学校のほうは15年ずっと続けて来ているのですが、今回は新規事業もあっていつもより1泊多く滞在しました。
文部科学省の事業で「発達障害理解推進拠点事業」の、教職員の専門性向上のための研修会講師として、地域の市立小学校へ支援に入るというものです。
1日目の支援学校でも新しい課題が見つかったので、朝から夕方まで休憩時間は15分、夜は先生方と県教委の幹部の皆様と仕事の打ち合わせと懇親会。しゃべりまくって扁桃腺が腫れました( ̄▽ ̄;)
で、2日目の市立小学校です。
学級崩壊、学年崩壊。荒れ果てていて、若い教員が退職してしまうという悲劇がありました。まるでドラマ「スクール!!」みたいです。ドラマの場合はハッピーエンドになるんですが、現実はドラマよりも厳しいものです。
授業を見てみると、予想通り担任の先生方がそれぞれのやり方と努力と工夫をもって、頑張りまくっているというのが見てとれました。事例研では「努力や工夫はすばらしく頭が下がりますが、それではダメなのです」というお話をしました。だって、それが出来ない人が困難な学年の担任になったらどうするの? 実際、たった1年前に学級崩壊が原因で退職した教員がいるのですから。
退職した担任が戻ってきて、その先生が授業をやっても大丈夫なくらいにするのが大切なわけで(そんなドラマみたいなことは実際には無理ですが、そういう学級に戻せる可能性は十分にあります)。
「教師個人の力量を高め、責任ある学級経営をしましょう」という時代は、もうとっくの昔に終わっています。学校全体のシステムで、すべての学級への支援(そして、教師への支援)をやる時代に入っています。
特別支援教育モデル事業の頃、岡山県や兵庫県などを回ってお話ししてきたことを一からレクチャーしないといけない現実。徳島県の支援学校のレベルは日本最高峰なのですが、やっぱり地域の公立学校は長年放置されていたため、まだまだこれからなのです。
この新しい文科省の事業も始まったし、なおかつこれは同じく文科省が推進しているインクルーシブ教育の目的に合致するものなので、今後の展開が非常に楽しみです。
徳島県は、現在の知事が特別支援教育にこれまでにないくらい力を注いで下さっていますので、すぐにまたトップクラスのモデルを作っていくだろうと大いに期待できます。ただし、5年先、10年先くらいのことを考えて逆算して計画していかないと、なかなか課題は大きいので。
そこに関わらせていただき、血湧き肉躍る気分です。
ひるがえって、地元長野です。こっちのほうでは、まずは自分の新しい幼稚園を設置認可していただかないと。
新しいことを始めた徳島県。
そして、新しいことを始めようと自分から動き始めた長野県。
5年後、10年後が楽しみです。
あ、来月の行動分析学道場ですが、「プロ受講生」の申込みは終了しました。今後は8月8日まで「一般受講生」の申込みを継続して受け付けています(案内はこちら)。「一般受講生」という名称ですが、もちろんここに教員や心理士などのプロフェッショナルも参加します。
今年も北は東北、南は九州から、行動分析学を学びにうちの学校の門をくぐりに受講生が集まります。昨年とはまた違ったプログラムも用意しており、また西軽井沢の最高の気候と食事もご用意して、皆様のご参加をお待ちしています。
奥田健次
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