サムエル幼稚園の入園希望者の皆様へ
パートタイム教授、奥田健次です( ´ ▽ ` )ノ
さて、2018年4月に西軽井沢で開園した幼稚園ですが、この1年で140名を超える見学者が見学・視察にやってこられました。
日本初、行動分析学を用いたインクルーシブ幼稚園で、サイズは長野県最小(総定員35名)ですが、申請時から県や町に対して申し上げていた通り注目度が高いということです。
海外からの見学もありました。
さて、入園を希望して来られる方の多くは「たまたま近くにある幼稚園の一つだから」という理由ではありません。
私の子育て本を読んでいたり、どこかからNONFIXのドキュメンタリー放送を探して見てきたりと、それなりに理由がハッキリしています。
当然、入園検定では「入園希望の動機」を確認します。
動機が不明瞭だと、入園は難しくなると思います。
中には「発達障害と診断されたから何としても」という動機の方も、結構おられます。
その動機は明瞭かもしれませんが、それだけでは逆に入園許可になる確率は低いです。実際、昨年も今年も「準備不足」を理由に不合格とした方も複数おられます。
「奥田先生の幼稚園に入れれば何とかなる」という考えは、ぜんぜん有り難くないです。
本当に少しでも子どものことを良くしたいのであれば、入園を待っている1年や最低でも半年も前から個別の教育相談を申し込んで、早期介入を始めておくくらいの準備をしておくべきでしょう。
ABAソリューションのほうに、お申し込み下さい(ただし毎年若干名しか新規を受け入れられない状況で、申し込み者に対して返答できるのは10%未満です)。
県外から引っ越してまで入園させるくらいなら、もしかしたら定期的に教育相談を受けたほうがリーズナブルかもしれませんし。
1年目、サムエル幼稚園では年中児も受け入れました。年長児は1年しか保育できないので対象とはしていません。
年中からだと、少なくとも2年は幼稚園で教育が出来ます。
1年目、年度途中でしたが2名も受け入れました。
年度途中で受け入れても、県からの補助金はゼロ円となりますので、幼稚園としては大変厳しい状況となるのですが親御さんの思いを汲んで、受け入れた次第です。
子どもさんの障害の重い、軽いで不合格にすることはありません。
ただ、2年目の2019年度以降は、年度途中からの受け入れはほとんどお断りすると思います。迷っている暇もないはずですので。
発達障害があって年中児からというのも厳しいかもしれません。やはり年少から3年保育は受けてほしいものです。できれば2歳前半から個別訓練を受けておいて下さい。伸び方が全然違ってきますので。
少なくとも、入園検定を受ける前に私の個別セッションを1回でも多く受けておくと、3歳未満の早期対応が実現できます。
入園希望の方ではありませんが、先月も母子分離で100%激しい自傷行動の出る3歳児に対して「絶対に直せます、ゼロに出来ます」と宣言し、そこから2回のセッションでゼロにしました。なぜか先月は他にももう2事例、自傷の幼児の教育相談が重なりました(いずれもゼロに近づいていますので、そのうち皆無になるでしょう)。早ければ早いほど綺麗に直すことが可能なのです。
定型発達の子どもさんのご家族も、なるべく幼稚園説明会などに来ていただいてサムエル幼稚園の特色を事前に少しでも知っておいて下さい。定型発達の子どもたちも、少人数教育の効果は絶大で、先生との会話も多くなるものですから知識や知恵が大幅に伸びています。
他の幼稚園とは、まったく違うところがたくさんありますので、ぜひご覧になって下さい。
ちなみに、2019年6月9日(日)御代田町で午後、子育て講演会を開催する予定です。子育て講演会後に、幼稚園の説明会もあります。カレンダーに入れておいて下さい。
サムエル幼稚園ですが、考え方も方法も行動分析学をベースにしています。行動分析学の基本姿勢は“the learner is always right”です。学び手は常に正しい。これが世界標準の行動分析学の哲学です。
つまり、走り回っているのは子どものせいではなく周囲の大人が環境を調整できていない、アイデア不足と考えます。子どもを叱る暇があるなら、自分の関わりを見直せ。
例えば、トイレの失敗も子どもを叱る必要ゼロです。
大人の工夫と手間、先回り。
そういった大人の努力によって、成功するのです。
だから成功したら大人の手柄です。子どもを褒めるのは「演出」みたいなものです。実際には、成功させた大人が自分で自分を褒めるのです。
失敗した場合、大人の失敗と考えます。油断した自分の頭を一発ポカッと叩けば良いのであって、子どもを叱ってはダメです。
トイレを失敗したら子どもを叱るというのは、しつけでも何でもない。愚かな大人が、自分の失敗を子どものせいにしているだけです。
だから、うちの幼稚園ではほとんど「しつけ」という言葉を耳にすることはありません。
それなのに、どんどん自分で着替えが出来るようになり、トイレが出来るようになりしていくわけです。認可申請当時の長野県の担当者は「叱らずに出来るようになるなんて、にわかに信じられない」と私に面と向かって言いました。
PBS(Positive Behavior Support)の看板を掲げていませんが、それは開園前からずっと呼吸するが如くに当たり前になっているからです。
法政大学の島宗理先生が、初年度の春に来て下さって最近また来て下さいました。
訪問記を書いて下さっていますので、みなさま必ずご一読下さいませ。
サムエル幼稚園訪問記(あれから10ヶ月。さて子どもたちは?先生方は?)
近藤鮎子先生も、見学レポートを書いて下さっています。コーヒー代を払ってでも最後まで読む価値ありの力作です。笑
サムエル幼稚園&ハンナ 興奮の11,000字越え見学レポート!
他にもいくつかの大学の教員がゼミ生を連れて来てくれました。
幼児教育の専門家が1日見学されて「本当に最初から最初まで子どもを大声で怒鳴るような声がまったくありませんでしたね」と驚かれました。
私は「そりゃあもう、怒鳴るなんてエネルギーの無駄ですからね、感じ悪くなるし必要ありません」と答えています。その理由は、上述の行動分析学の哲学や方法としての科学があるからです。
サムエル幼稚園と児童発達支援事業所ハンナは、「合理的配慮」の限りを尽くしています。「合理的配慮」は、国の行政機関・地方公共団体等は「法的義務」なのに対し、私共は民間事業者なので「努力義務」があるとされています。
これについて、私は計画段階から一貫して「私共は民間なので努力義務ということなのですが、私共は努力義務があるからでもなく、法的義務があるからでもなく、合理的配慮を売りにしていますので」と伝えて来ました。
伝えて来た通り、私共のシステム上の特色としての「合理的配慮」が、保護者や利用者の福祉に大いに役立っていることをすでに証明してきています。
ブログで約束してきた通り、これからもどんどんこの新しい実践方法を情報公開して行きます。
とにかく、これまでの教育学、幼児教育、保育学などで綺麗事のようなお題目は、気持ち良くぶっ壊していくことになるでしょう。
役立つものは取り入れて、無駄な考えはポイっとゴミ箱へ葬り去るのがよろしい。何が役立つかは、エビデンスをもって示せば良いのです。
幼稚園では私、雑務もやっています。
学校法人の創立者であり理事長の身分なのですが、日本の学校法人らしさも無鉄砲な自分らしくぶっ壊しにかかってます。
今年もバンクーバーの私立幼稚園の研修会の講師としてレクチャーしに行くのですが、駐車場で作業服を着てゴミ出ししている人と出会います。その方、理事長なのです。
そんなわけで、私も雑務。
冬になると夕方以降、真っ暗です。駐車場では自動車の鍵穴がどこか見えないくらい暗黒だったので、ソーラー外灯を3本設置しました。
ハンマーで固定。
これで少しはマシになりました。
ちょっとした雑務ですが、満足感あります。笑
スタッフや子ども、保護者に喜んでもらえるなら。
雑務、結構好きです。
幼稚園の現場では、最近は紙芝居を必ずやるようにしています。
そうです、自分。。
保育士と幼稚園教諭免許があるのでした。
大学に勤務していた頃は使わないからガレージセールで売却してやろうかとか言ってましたが(笑)、今ここで役に立つことになるとは!
奥田健次
■サムエル幼稚園からのお知らせ■
特定公益増進法人として、寄付金を受けることが出来るようになりました。目的は「教育研究活動」「施設設備等の整備拡充」です。使途は「教育研究用資金」「施設拡充資金」「奨学金」となっております。募集対象は「個人」「法人・団体問わず賛同いただける方」となります。詳しくは、サムエル幼稚園ホームページをご覧いただき、お問い合わせ下さいませ。よろしくお願いいたします。
■ブログ管理人および奥田健次からのお願い■
ブログのコメント欄に、奥田健次に対する個人的な通信を寄せる行為はご遠慮下さい。個人的な通信を送って「読んだ後に消して下さい」という要求は、たいへん失礼な行為になります。過去にもこうした行為を繰り返した方々がいますが、すべて迷惑行為とみなして警告し、控えていただきました。また、寄付などの理由であろうと幼稚園までアポもなしに訪問するような行為も、セキュリティーの関係上、ご遠慮下さい。ご厚意をいただきます際は、上記ホームページに記載されている方法のみでお願い申し上げます。
こんばんは(´▽`)ノ
FBだけでなくTwitterでも発信されていたのですね!?幼稚園やハンナの様子を楽しく拝見させていただいています。
先生の紙芝居も見てみたいなぁ。
久々のブログ更新かと思いきや、私が気付いていなかっただけで、2月にも数回あったのですね(笑)。「成功した時、子供を褒めるのは演出で、本当は大人が自分を褒めている」というのは、まさに私が生徒に対して行っていることだよなぁ、と改めて思えました。来月から職場も変わり、「雑務」も増えるでしょうが、「スタッフや子供や保護者のためになるなら」と、頑張ります。