猫
上着の要らないくらい快晴の冬の昼下がりは、散歩をしなきゃ損というもの。
よく気の利く最新テクノロジーには悪いけれど、やはり空調のそれとは違う天然の温もりは格別だし、
室内にこもりがちで心身共に不健康な僕等を誘い出してくれる絶好の機会なのだから。
柔らかな陽だまりに目を細めていると、まるで待ち構えてたかのようにご近所さんが行く道に立ちはだかっては、「よう、お前さんも日向ぼっこかい?」とその髭を揺らす。
僕は「ご一緒してもいいですか?」と一応断りを入れてから、分かり切った答えを待つことなく腰を下ろした。
すると彼は慣れたようにするりと僕の膝を即席のベッドに変えると午睡の続きに耽るのでした。
Cap:dead stock
Tops:vintage
Bottoms:Acne Studios
Shoes:MARC JACOBS