謎は解けた
ピーピーピー
洗濯機から洗い上がりのお知らせ音が聞こえてきた
フタを開けると、洗剤のいい香りが、より濃く香ってくる
主婦業の中で洗濯物干しが好きな私にとっては幸福の瞬間といえる
しかし、それと同時に見えてきた光景にぞっとした
ゼリー状のツブツブとコットンの様なふわふわのほこりたちが、洋服にびっちり絡みついているのだ
またやってしまった!
どうやらオムツと一緒に洗ってしまった様だ
ティッシュペーパーやオムツを洗濯機にかけてしまった後処理は実に根気がいる
これで何度目だろう
タイムマシーンがあったなら、45分前にセットし、呑気に鼻歌を口ずさみながら今日の予定を反芻しているわたし自身に言うだろう
確認を忘れてるぞ?!とね。
天国から地獄とは、まさにこういうことだと思った
でも、昨晩の事を思い出してみる
お風呂に入る前のオムツはちゃんとゴミ箱へ入れたはずだと。
では、なぜ?
少しの間考えたが答えは出ない
私の記憶違いなのだろう
そう諦める。
時計の針は戻せないのだから
ひとは諦めるのが得意な生き物だ。
芸能生活を送る様になってから特にその分野には長けていると自負している
ー 昨日の出来事である
近頃、ちっちした!と、ようやく聞き取れる言葉を発する様になった、息子2号がお尻をポンポンと叩きながら教えてくれた
リビングでオムツを替えたわたしは息子2号に頼みごとをした
「オムツをゴミ箱へ捨ててきて」
得意げに、自分の顔の大きさと同じくらいの使用済みオムツを抱える息子2号
お願いねーとらちゃんありがとう〜
ろくに結末も見ずに、次の家事をこなそうとわたしは手を洗い包丁をにぎる
お昼ご飯の片付けをし、まだまだ洋服を汚しながら食べる子供達のお着替えを済ませ洗濯機まで足を運んで驚いた。
洗濯機の中にオムツが入っているではありませんか!!!
手に取ると重たい。先ほど息子2号に頼んだ使用済みオムツだった
なにか?
息子2号は洗濯機をゴミ箱だと思っているのか?
彼にとって、ごみなのか洗濯物なのか、まだ区別はついておらず、とりあえずいらないものは洗濯機に入れればいいんでしょ?
こう解釈しているのかもしれない
驚いたけれども、先日の事件の真相が判明して、とても清々しい気持ちになった
謎は全て解けたのだ!
どんなに忙しくてもしっかりと最後まで見届けなくてはいけないと、反省をした
そして
これからは、洗濯機はゴミ箱ではないことも教えていこうと誓った
完