山形県での講演、7年ぶりの山形県食肉公社
山形県で講演しました。
女性の視点で、但馬や長期肥育など、片平さんの理想の肉について話をしてくださいという依頼。
宮崎県よりは親和性があるかな・・・と思いつつ、講演前はどのようなお話しをすべきなのかためらいがありました。
なぜなら、確かなことは「あくまで私の嗜好が但馬・長期肥育」であり、「最近の和牛を食べにくく、しつこいと思う人が増えた」ことくらいだから。
但馬系・長期肥育・雌に取り組んだ生産者がハッピーになるなんて保証はどこにもない。むしろ苦しみの始まりになるかもしれない。
人それぞれの考え方、経営があり、尊重されるべきだ。ただ、その選択肢には一貫性がなければならない。
「一貫性があること=誠実であること」がとっても大事だ。
自らの商品を伝えることに真摯になった時、伝えきれない理由、足りない何かがみえてくることが多いものだ。
「伝える」とは「一貫性があること」に尽きる。
何を作っているのか。こんなシンプルな質問も、掘り下げてみるとたくさんの枝葉がある。
どこで、なにを作って、どんな味か、なぜその味になるのか、なぜこの餌を与えているのか、なぜこのお店で販売しているか。
明確に即座に説明することができるだろうか。
うそ、偽りのない、魅力的なストーリーを一貫して語れる生産者がどれだけいるだろう。
なぜ霜降りを追求するのか。その答えが「高く売れるから」では、あまりに説得力に乏しい。
講演に先立って蔵王ミート・山口和志代表の主催者あいさつに驚いた。
「これから山形牛が生き残るためには但馬牛しかない。2番でも3番でも山形牛の証明書が出せるようにすべく努力する」
こんな認識を持っている産地があったんだ。
懇親会では志のある若い生産者さんとの出会いがありました。
まさかみっちゃん(美津福)の話で盛り上がれるなんて!
7年ぶりの山形県食肉公社でのセリでは「みちのく村山枝肉研究会」(2代祖気高抜き)が行われていて興味深かった。
OS1を飲みながらの過酷な体調ではありましたが、このような貴重な機会をいただき感謝申し上げます。
ありがとうございました。
主宰:片平梨絵
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