小さい頃、映画“南極物語”を観た。
稚内のシーンも多くある。
上映後に、撮影で出演したタロ、ジロが稚内公園で暮らしていた。
毎日ランニングして登り、タロ、ジロ(役)に会いに行くのが日課。
すぐになつき、大きな毛足の長い黒い体を檻にぴったりとくっつけ“撫でてくれ”と言ってくる。
映画“南極物語”以前から稚内には夏に“みなと南極まつり”というイベントがあり、毎年花火大会とセットになっていて楽しみにしていた。
南極踊りは、バス通りを各チームが威勢良く踊りながら行進していく。
『タロ〜ジロ〜の樺太犬が〜♪』というフレーズが今でも耳に残る。
調べてみると、昭和36年から始まった南極まつり。
南極観測船(砕氷船)“宗谷”や、タロ、ジロの故郷が稚内である事から稚内と南極の関わりは深い。
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稚内公園では、毎年全国犬ゾリ大会が行われる。
《稚内頂上訓練所》
ドラマに登場する。
“南極大陸”
またまたこの曜日のこの時間にしっかり観る事になってしまったドラマ。
昭和の時代。戦後まもなく立ち上がろうとしている日本国民の夢を乗せ、南極観測で世界に挑もうとする男達の姿を描いている。
手探り状態の中準備し、南極で初となる越冬のシュミレーションをする。
犬ぞりの犬達を各地から集める。
その選ばれた犬達を訓練していたのが、“稚内頂上訓練所”。
リキがリーダーシップを発揮するシーンは必見。
犬達もまたここから過酷な南極へと旅立つ訳である。
タロ、ジロが何故南極に置き去りにならなければならなかったのか。
子供の頃の記憶が薄かったが、このドラマで確認出来た。
タロ、ジロ他、風連のクマ、リキなど懐かしい名前。
彼らが失踪または亡くなっていくシーンは南極物語を思い出し切なくなるしリアリティーがある。
“南極大陸”は犬達が会話しているかのようだ。
犬達の仕草や表情、カメラワーク、音声など犬の感情を細かく表現出来ていて非常に素晴らしい。
隊員達と犬達の絆。
“互いに命を預け合った者同士”
という台詞にも現れている通り、仲間として受け入れられている。
全国の飼い主から頭を下げ譲り受け、南極に連れて来た。
必ず生きて無事で還さなければならない使命がある。
すぐに第二次観測隊が来る事を信じ、第一次越冬隊の倉持が首輪をきつく締め直した…。
しかしその計画が断念せざるを得なくなり、犬達は隊員の帰りを待つ…
食糧も底をつき、犬達が自ら生きようと行動し始める。
“生きる”という目標に犬も人間もない。一緒だ。
日本では、第三次観測隊が“宗谷”に乗り南極を目指す。
その中に第一次越冬隊員の倉持の姿もあった。
『我々に出来る事は犬達が生きていると信じあげる事…』
今度の日曜日が待ち遠しい。