毎年のカーネーションも贈り終え、30度近くある関東地方に初夏を感じ、今日も仕事に汗を流す。
仕事場は、5ヤードで海。
いつも見ている。
今日は、澄んだ潮。
浅場は底まで見える。
同僚が、『大村コーチ!』
呼ばれるがまま、岸部に行くと、なんと岩陰に大きな黒鯛が。
こんな見える場所に大型のチヌがいるなんて…。
警戒心が強いと言われている黒鯛(チヌ)だが、じっとしていて、海藻の陰に出たり入ったり。
きっとこの時期だから、産卵しようとここまでやって来たのだろう。
それにしても珍しい。
あれだけ何年も黒鯛釣りをしてお目にかかれなかった、憧れの魚が足元にまるで水槽にいるかのように悠々と姿を表しているなんて。
かなり高価な竿でも釣り上げる事が出来なかった黒鯛。
じーっと見ていて飽きない。
タモ網でいけそうなくらい。
見えている魚は連れないという釣りの格言があるが、多分その通りだろう。
この黒鯛は子供を産み母親となり生涯を遂げる。
私は、見守る事にした。