大村あつしオフィシャルブログ

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　私の母は大の飛行機嫌いです。乗ったこともないのに、「落ちたら死ぬ」と言うのです。そんな母ですから、私が会社を設立した直後、顧客のサポートのために飛行機で全国を飛び回っているときには、それはそれは大変でした。

　「悪いことは言わないから電車にしなさい」

　でも、電車でも命の危険にさらされるのは同じです。

　これで、自動車も危ないなんて言い始めたら、どこにも出かけられなくなりますね。家の中にいれば、交通事故の心配はありませんから。

　挙句のはてには、「飛行機でなければ行けないような遠方の顧客とのお付き合いはやめなさい」とまで言い出した母ですが、恐らく、母の恐れの根源は、飛行機そのものではなく、「交通事故の危険を冒してまで遠方に出向いてサポートを行う必要はない」という思いだったと推測しています。

　母は、コンピュータビジネスにおけるサポートの重要性が理解できていませんでした。しかるに、私にサポートをさせたくないその言い訳として「飛行機事故」を持ち出していたのでしょう。

　このように、何かをしたくない人は常に言い訳を探し、その言い訳で自分を納得させて、結果として自分を制限してしまうようです。

　これは、私も例外ではありません。2004年の話ですが、慣れない東京での新生活で夏バテを経験した私は、健康管理の必要性を意識しました。しかし、スポーツジムに通って体を鍛えたくても、執筆が忙しくてジムに通う時間が捻出できません。そこで私は、「健康増進ができないのは仕事のせいだ」と自分を納得させてしまったのです。ましてや、理由が「仕事」となれば、これ以上の格好の「言い訳」はありません。

　しかし、それでも私は納得しきれていなかったのでしょう。試しに、一週間の自分の行動を記録してみて驚きました。確かに、四～五時間のまとまった空き時間はありませんでしたが、一時間強程度の空き時間が随所にあるのです。これならば、ジムまでの往復時間を差し引いても、毎日でも数十分の運動ができます。

　要するに、私は、「喉もと過ぎれば熱さを忘れる」で、夏が過ぎ去ると同時に健康管理に対する意欲が下がり、運動しないための「言い訳」を探していたのです。もし、本当に健康管理の必要性を実感していたら、仮にジムに通えなくても、自宅で軽い運動をするなどの「方法」を探していたはずです。

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