大村あつしオフィシャルブログ

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　「禁煙なんて簡単だ。私は何百回もやっている」

　『トム・ソーヤの冒険』で知られる作家、マーク・トウェインのことばです。禁煙の難しさを逆説的に表現したものですが、何をしても長続きしない人を揶揄することばとしても引用される機会が少なくありません。

　ところが、私は不思議と、このことばに共感を覚えるのです。

　「禁煙なんて難しい。だから、私は一回もやったことがない」

　少なくとも、こんなセリフよりは、マーク・トウェインのセリフのほうがはるかに前向きな感じがするのです。なぜでしょうか。恐らく、マーク・トウェインは「禁煙は難しい」とは言っていますが、「禁煙なんてチャレンジするだけ無駄だ」とは一言も言っていないからだと思います。

　さて、前のコラムで、「短期目標を掲げるのは大切だが、それは、中期目標を達成するためのプロセスとして有効だからだ」と述べました。ここでは、この点について補足します。

　まず、「そんなこと当たり前だ」と言われてしまいそうなことをあえて申し上げます。それは、「小さな目標すら達成できない人が、大きな目標を達成できるはずがない」ということです。

　前のコラムの例で話しますと、「夏にお気に入りの水着を着たい」という差し迫った目標があるにもかかわらず、そのためのダイエットもできないとなると、肥満とは無縁の健康的な人生を送るという、より大きな目標を達成することは難しいと思います。大きな目標に近付くには、小さな目標を達成するという実績の積み重ねが必要だと考えるからです。

　また、たとえ小さな目標でも、それを達成した経験は自分の意識に「自信」に姿を変えて刷り込まれ、さらに、その「自信」は、より大きな目標にチャンレジするときの原動力になる。私は、ある経験を通じてそう確信するようになりました。

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