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64.手抜き ≠ 妥協(3)

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 この経験を通じて、私は「手抜き」と「妥協」の違いを知ることになりました。「クオリティ」を軽んじるのは「手抜き」です。先の車の例では、ベンツを造ったAさんはクオリティを軽んじています。すなわち、手抜きをしています。また、「ベンツを造るんだ」という意気込みは否定しませんが、五十万円という報酬と比較して適切な「グレード」とは言えません。すなわち、「妥協」することを忘れているのです。

 

 私の場合も同様です。クオリティを考慮した姿勢はともかく、本のグレードを見誤っています。やはり、妥協を忘れていたのです。

 

 その本は、結果的に出版がソフトの発売日に間に合わずに、売れるチャンスを完全に逸してしまいました。内容も、クオリティは万全でしたが、途中で編集長にご指摘をいただきながら加筆訂正を繰り返しましたので、一冊の本の中で、グレードが極端に高い箇所とそうではない箇所が混在し、目を覆わんばかりの仕上がりになってしまいました。

 

 結果として、以前このブログでご紹介したとおり、この本の失敗で、私は危うく、ITライターとしてのキャリアが閉ざされかかりました。

 

 IT書籍は、モノにもよりますが、通常は三ヶ月に一冊のペースで執筆します。では、六ヶ月かけたからといって二倍優れた本になるのか。二倍売れるのか。そんなことはありません。あくまでも、三ヶ月で書き上げてこそ「適切なグレード」なのです。そして、このグレードで満足するのがいい意味での「妥協」なのです。

 

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第2章 真二、知らない間にマクロを記録してしまう
第3章 真二、おそるおそるマクロを実行してみる
第4章 真二、メッセージを表示して感動する
第5章 真二、オブジェクトとメソッドが使えるようになる
第6章 真二、プロパティを覚えてドヤ顔になる
第7章 真二、算術演算子と関数をらくらく使いこなす
第8章 真二、意外とあっさりコレクションを理解する
第9章 真二、変数に腰を抜かす
第10章 真二、条件分岐と繰り返しでVBAのすごさを知る
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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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