エクセルのバージョンは「5」の次は「7」である
ソフトは通常、新製品が出るたびにバージョンを表す数字が「1」増える。
「エクセル1」の次は「エクセル2」、その次は「エクセル3」という具合だ。
エクセルが広く認知されたのは「エクセル4」になってから。
そして、今のエクセルの原型となったのが「エクセル5」である。
「エクセル5」になって、複数のシートを1つのブックで管理する概念が取り入れられ、クロス集計機能(ピボットテーブル)も登場し、マクロ言語としてVBA(Visual Basic for Applications)が採用されるなど、最新バージョンの「エクセル2013」と比較しても遜色がないほどである。
しかし、マイクロソフトは、1995年に次世代OSであるウィンドウズ95を大々的にリリースするタイミングで、ソフト名にバージョン番号を付加したネーミングをやめ、代わりに発売年号を付加するようになる。
ウィンドウズ95と同時発売されたエクセルは「エクセル95」と名付けられた。
その後、「エクセル97」「エクセル2000」「エクセル2002」「エクセル2003」「エクセル2007」「エクセル2010」「エクセル2013」とバージョンアップを続けているが、ちなみに、「エクセル2000」の発売年は1999年、「エクセル2002」の発売年は2001年と、この2つのエクセルのネーミングは“勇み足”となっている。
ところが、「エクセル95」とか「エクセル2003」というのは表側のソフト名であり、内部的には、今なおエクセルはバージョンで管理されている。
ちなみに、まだまだユーザーの多い「エクセル2003」を[Microsoft Excel のバージョン情報]ダイアログボックスで確認すると、バージョンが「11」であることがわかる。
さて、ここで鋭い人は気付いたかも知れない。
そう、「エクセル2003」は「エクセル5」から5回バージョンアップしたソフトなのに、なぜかバージョンが「10」ではなく「11」なのである。
実は、これは、エクセルには「6」というバージョンが存在しないことに起因している。
エクセルは単体パッケージもあるが、オフィスの一製品でもある。
ならば、同じオフィスファミリーのワード、エクセル、アクセスの内部バージョンは、すべて同じほうがよい。
しかし、「オフィス4.2」のときには、「ワード6」「エクセル5」「アクセス2」と、それぞれにまったく異なるバージョンが割り当てられていた。
そこで、「オフィス95」のときに、もっとも大きなバージョンである「ワード7(ワード95)」にエクセルやアクセスのバージョンを合わせたのだ。
これが、「エクセル6」が存在しない理由である。
「エクセル6」がないのはどうにも違和感がある、と言う人は、バージョン「2」から一気に「7」に飛んでしまったアクセスのことに思いを馳せてみて欲しい(笑)。
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