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FindNextメソッド、任意の文字列が入力されているセルをすべて取得する(Excel VBA)

 ここで紹介するテクニックは、Unionメソッドと、前回紹介したFindメソッドの発展形であるFindNextメソッドを融合させた、みなさんのVBAスキルを1ランク引き上げるほどの極めて有用性の高いサンプルです。

 

 まず最初に、サンプルをご覧ください。

 

 ここでは、全セルを対象に検索しています。

 

 

Sub Sample_016()
    Dim myRange As Range
    Dim myFirstCell As Range
    Dim myUnion As Range
   
    Set myRange = Cells.Find(What:=”大村あつし”)
   
    If myRange Is Nothing Then     -①
        MsgBox “「大村あつし」が見つかりません”
        Exit Sub
    Else
        Set myFirstCell = myRange
        Set myUnion = myRange
    End If
   
    Do
        Set myRange = Cells.FindNext(myRange)   -②
       
        If myRange.Address = myFirstCell.Address Then  -③
            Exit Do
        Else
            Set myUnion = Union(myUnion, myRange)  -④
        End If
    Loop
   
    MsgBox “「大村あつし」が ” & myUnion.Count & “件見つかりました”
End Sub

 

 

 ①は、「大村あつし」と入力されたセルが1つもない場合の処理です。

 

 FindNextメソッドは、前回見つかったRangeオブジェクトを引数にして、次に条件に一致するRangeオブジェクトを返しますので、②のようなステートメントになります。

 

 そして、このサンプルの鍵を握るのが③のステートメントです。

 

 Do…Loopステートメントでループをするわけですが、③のステートメントで取得した変数「myRange」が、Findメソッドで検索した一番最初のセルである「myFirstCell」と一致したら、すべての対象セルを検索し終わったことになるので、ループを終了します。

 

 なお、この一致の判断は、必ずAddressプロパティで比較しなければなりません。

 

 すなわち、FindNextメソッドで検索したセルの「アドレス」が、一番最初に検索したセルの「アドレス」と一致したときが、すべての対象セルを検索し終えたときなのです。

 

 このAddressプロパティを省略してしまうと、Valueプロパティを指定したことになり、2つのRangeオブジェクトの値は当然どちらも「大村あつし」なのですから、このサンプルは正常に動作しません。

 

 そして、④で対象セルをUnionメソッドで集合体にしてオブジェクト変数に格納していることはおわかりですね。

 

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Chapter6 条件分岐を理解する
Chapter7 繰り返し処理(ループ)を理解する
Chapter8 対話型のマクロを作る
 
Part2 実践編
Chapter 9 変数の上級テクニックとユーザー定義定数
Chapter10 ユーザーフォーム
Chapter11 基本的な入力や表示を行うコントロール
Chapter12 選択を行うコントロール
Chapter13 そのほかの便利なコントロール
Chapter14 文字列を操作する関数
Chapter15 日付や時刻を操作する関数
Chapter16 そのほかの便利な関数
Chapter17 マクロの連携とユーザー定義関数
Chapter18 イベントマクロ
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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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