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ベルギーでのテロと人工知能による金融資本主義の始まり(PS.ジュリアーニ・ニューヨーク市長のスピーチ)

ベルギーで発生したテロ。

 

 

EU本部を標的にしたという事で、世界中の人が大きな衝撃を受けたことは言うまでもありません。

 

 

かく言うボクもその一人です。

 

 

このテロ事件に関しては、報道があまりに過熱しているので、その内容をボクがブログに複写してもなんの意味もないのですが、ボクは別の観点からある思いを強くしました。

 

 

それは、相場、すなわち金融資本主義が人工知能の支配下に置かれる、そんなSFのような話がすでに始まっているとの思いです。

 

 

人間は業が深いので、悲劇に乗じて儲けよう、という人は確実にいます。

 

 

3.11東日本大震災のときも、震災当日に円が急騰しました。

 

 

日本であれだけの自然災害が起きたのに、円が高くなる(円の価値が上がる)のは不思議な気もしますが、これは保険会社が多額の円を必要とすることを見込んだヘッジファンドが円を買い漁ったからです。

 

 

それに拍車をかけたのが、あの地震のときにそれに乗じて儲けようと「円を売った人達」です。

 

 

詳細は省きますが、あの日、円を売った人は、予想と反対に相場が動いたので、損切りせざるを得ず、その損切りを巻き込んで円買いが加速しました。

 

 

ヘッジファンドから見たら、あの状況で円を売るような人は、カモがネギをしょって、お鍋とガスコンロまで用意して、「はい、負けに来ました!」と言っているようなものです。

 

 

多くの日本人が絶望している中、ヘッジファンドの人たちは笑いが止まらなかったことでしょう。

 

 

ただ、当時は、ある意味わかりやすい相場でした。

 

 

なぜなら、相場を動かしているのは所詮は人間だったからです。

 

 

しかし、それから5年。

 

 

今では、外国為替通貨取引の流通額は日に500兆円を超え、その金額の7割が人工知能によってトレードされています。

 

 

人工知能は、ざっくり言うと、次の手順で取引します。

 

 

①ニュースを読み解く

 今回の例で言えば、「ベルギーのブリュッセルでテロ」というヘッドラインとともに、「テキストマイニング」というのですが、本文も読み込んで「重要なワード」を拾いながら「何が起きたのか」を判断します。

 

 

②ニュースに重みを付ける

 つい数年前、世界中がエボラに恐怖を抱いていました。

 

 そのときの例で言えば、最初にアメリカで感染者が見つかったときのニュースの重みを「B」とします。

 

 また、「二次感染」ともなれば「A」の重みを付けます。

 

 医療従事者の一次感染なら、もう一人目ではないので重みは「C」という具合です。

 

 

③重みに応じて取引金額を決め、実際にアクションに移す

 

 恐ろしい話ですが、この①から③までを、人工知能は「ナノ秒」という短時間で行います。

 ちなみに、「1ナノ秒」は「10億分の1秒」です。

 

 

④一般人がニュースに気付き、アクションを起こすのを待つ

 今回の例で言えば、世界的なテロ恐怖ですので、相場を知っている人なら安全資産の「円」か「金」を買うと相場は決まっています(ダジャレではありません)

 また、当然ですが、ユーロが売られます。

 

 

⑤一般トレーダーが「円」や「金」を買ったことを検知した人工知能は、一転、「円」や「金」を売り浴びせます。

 買った人はもちろん高値掴みで損切りにあい、個人資産はヘッジファンドに流れます。

 

 

これはボクの個人的な見解ですが、TSUTAYAのレジが全自動になり(これによって多くの雇用が奪われ、全自動レジに恐怖を感じるご高齢の客をTSUTAYAは失ったわけですが、それでも、そちらのほうが利益が大きいわけです)、ゆくゆくは自動車が文字通り「自動車」(現在は「手動車」)、すなわち人工知能が運転するように、今後のマーケットも人工知能が主導していくと思います。

 

 

というより、すでにその兆候が見え始めているのが、今回のベルギーでのテロで明白になりました。

 

 

確かに、テロ直後は「円」と「金」が上昇しましたが、すぐに円安、金安に相場が流れました。

 

 

買った人は、確実に高値掴みですね。

 

 

ボクは素人なので多くは語れませんが、相場が読めるプロほど、今回の値動きに違和を感じたはずです。

 

 

この人工知能には、「テロが怖い」「犠牲者が気の毒」なんて感情はかけらもありません。

 

 

とにかく、無機質にニュースを読み解き、ナノ秒の世界で数百億円のお金をマーケットに投じ、結果、マーケットと実体経済はドンドンとかい離していきます。

 

 

もちろん、待っているのは金融資本主義の終焉です。

 

 

今、ボク達は、「終焉の始まり」の世界を生きているとボクは感じます。

 

 

もしかしたら、ボクが生きている間に金融資本主義は崩壊するかもしれませんね。

 

 

皮肉な話ですが、資本主義は成長し続けなければ成立しない、まるで泳ぎ続けなければ死んでしまう回遊魚のようなものです。

 

 

同時に、その成長が飽和しても崩壊してしまいます。

 

 

では、成長し続けて、かつ飽和させない方法というのはあるのでしょうか。

 

 

2つだけあります。

 

 

1つは、新興国への投資です。

 

 

もし、アフリカ全土を日本のような豊かな国にしようと思えば、まだまだ成長の余地もあり、かつ、飽和するまでに50年以上はかかるでしょう。

 

 

そして、もう1つの方法が「戦争」です。

 

 

戦争でなにもかも壊してしまえば、飽和状態を回避でき、また成長することができます。

 

 

「歴史は、75年ごとに同じことを繰り返す」という言葉がありますが、第二次世界大戦から75年。

 

 

アメリカでは、トランプなる「我が国さえ良ければ、世界のことなど知ったことか」(彼の主張を一言で要約するとこうなりますよね(苦笑)という人物が、一部の白人の熱狂的な支持を集めています。

 

 

まるで、第二次世界大戦の前夜を見ているようです。

 

 

ボクは生まれていないので想像するしかないのですが、ヒトラーに熱狂した当時のドイツ国民も、同じような気持ちだったのではないでしょうか。

 

 

ちなみに、ヒトラーも最初から、「さあ、戦争をしよう!」「ユダヤ人は皆殺しにしよう!」と言っていたわけではありません。

 

 

経済再生を前面に押し出し、「ドイツ人は偉大な民族だ!」とドイツ人のプライドをくすぐって支持を集めたわけです。

 

 

あとから、「まさか、彼が戦争を始めるなんて思わなかった」なんて言っても後の祭りなのです。

 

 

話が飛んで申し訳ないのですが、金融に話を戻すと、マーケットなんてただのイリュージョンです。

 

 

人間が生存するために必要なものを生産する第一次産業、そして、より便利な暮らしを営むための第二次産業、より文化的に豊かな生活を送るための第三次産業。

 

 

その土台に乗っただけの第四次産業とも言うべき幻が、いつの間にか、自分を支えている土台、すべての産業を揺るがす存在になっている。

 

 

しかも、それを制御しているのは人工知能。

 

 

一方で、感情を持った人間の目で見ると、いつ戦争が起きてもおかしくない時代。

 

 

今こそ、真剣に世の中を見つめ直す必要があると思うのはボクだけでしょうか。

 

 

蛇足ですが、ボクは専業トレーダーが大嫌いです。

 

 

だからこそ、彼らへの挑戦状のつもりで『Excel VBAの神様』という小説を書きました。

 

 

 

 

それから、長くなって恐縮ですが、テロが起きると必ず同時に起きる自粛ムード。

 

 

さすがに、東北のどこか(青森か秋田)で開催予定だったお祭りが中止になったのには驚きましたが、こうした「自粛」こそ、テロの思う壺です。

 

 

そこで、最後に、史上最悪のテロ被害、2001/9/11のアメリカ同時多発テロを受けたときのジュリアーニ、ニューヨーク市長のスピーチで締めくくります。

 

 

 

 

「救援・復興活動が第一優先だが、それに携わらない残りの人々は、 今までどおり、いや、今まで以上に楽しんで仕事をし、遊んで欲しい。

 

 

 楽しむ、遊ぶ、とは、出社前にはコーヒーを飲み、今まで以上に勤勉に働き、 仕事が終わったら食事や酒を楽しむということだ。

 


 また、買いたい物を我慢している人は、今こそそれを買う時だ。

 

 こうした経済活動や商業活動を維持することこそが、 卑劣なテロに対する最大の対抗手段である。

 


 安易な自粛モードは、ニューヨークの活性化を妨げ、経済の低下を招き、 結果、復興支援にお金が回らなくなるなどテロの二次被害を招く。

 


 みなさんには、今まで以上に楽しんで仕事をし、遊んで欲しい」

 

 200px-Rudy_Giuliani

 

 

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(目次)

Part1 基礎編

 

Chapter 1 マクロの記録とVisual Basic Editor

1-1 マクロとは? VBAとは?
1-2 マクロを含むブックを保存する/開く
1-3 マクロの記録でマクロを作成する
1-4 マクロを編集・実行・登録する
1-5 マクロの構成と基本用語
1-6 Visual Basic Editorの基礎知識
1-7 エラーへの対処とイミディエイトウィンドウ

 

Chapter 2 VBAの基本構文を理解する

2-1 マクロの記録の限界
2-2 VBAの基本用語と基本構文
2-3 オブジェクトの親子関係
2-4 コレクションを操作する(すべてのブックを閉じる)

 

Chapter 3 ブックとシートをVBAで操作する

3-1 ブックを開く/閉じる
3-2 ワークシートの印刷プレビューを実行する
3-3 ワークシートを削除する
3-4 ワークシートを表示/非表示にする
3-5 シートを扱うときの注意点

 

Chapter 4 セルをVBAで操作する

 

Chapter 5 変数を理解する

 

Chapter 6 条件分岐を理解する

 

Chapter 7 繰り返し処理(ループ)を理解する

 

Chapter 8 対話型のマクロを作る

 

 

Part2 実践編

 

Chapter 9 変数の上級テクニックとユーザー定義定数

 

Chapter 10 ユーザーフォーム

 

Chapter 11 基本的な入力や表示を行うコントロール

 

Chapter 12 選択を行うコントロール

 

Chapter 13 その他の便利なコントロール

 

Chapter 14 文字列を操作する関数

 

Chapter 15 日付や時刻を操作する関数

 

Chapter 16 その他の便利な関数

 

Chapter 17 マクロの連携とユーザー定義関数

 

Chapter 18 イベントマクロ

 

Chapter 19 エラー処理

 

Chapter 20 画面表示と組み込みダイアログボックス

 

Chapter 21 グラフをVBAで操作する

 

Chapter 22 ファイルの操作

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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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