ローレン・デイビスに見るTOP20の壁 チャールストン2017(女子テニス264)
テニスでは、TOP4の壁、TOP10の壁、TOP20の壁、TOP50の壁、TOP100の壁があると言われています。
この中で、いつもボクが頭を悩ませていたのが、TOP20の壁です。
なぜなら、強いのにいつまで経ってもTOP20に入れない選手がゴロゴロいるからです。
今後のことはわかりませんが、たとえば土居美咲もそうですし、この2年ずっとボクが不思議だったのはクリスティーナ・ムラデノビッチです。
ただ、ムラデノビッチは覚醒した感がありますが。
なぜ、強いのにTOP20に入れないのか。
いや、実は強くないからTOP20に入れないのか。
この3年ほどボクの中では大きな謎だったのですが、今はそうしたテニスの見方はしていませんが、一時期勝敗を当てるのにハマって、2人の選手の直近3大会の成績(どこまで勝ち進んで誰に負けたのか)、2人の過去の対戦成績、昨年の同じ大会での成績、そして伸び盛りなのかそうでないのかを見るために、過去2年のランキングの推移。
これだけの情報を集めると、それは面白いように予想が当たるわけですが、それもドバイ大会まで。
その後は、20位台の選手が70位台の選手に負けるなど日常茶飯事で、予想は不可能という結論になったのですが、今日、ローレン・デイビスvsマリア・サッカリの試合を観ていて、
だから、デービスはTOP20になれないんだ!
と、まるでヘレンケラーが水に触れた瞬間に”Water”という言葉を思い出したような感覚になりました。
この試合、デービスは5-4でserving for the setを握ります。
しかも、40-0で3本のセットポイント。
ところが、デービスはここでダブルフォルトも含む自滅テニスでサッカリに5ポイント連続で取られて5-5で並びます。
断言します。
TOP10選手なら、こんなところで自滅はしません。
しかし、まだ負けたわけではありません。
TOP20選手なら、気持ちを入れ替えて7-5かタイブレークで取り切りますし、最悪落としても、2nd、3rdセットを取ります。
なにせ、相手は90位台の選手なのですから。
ところが、デイビスは3本のセットポイントを取り切れなかった失意を引きずって、ずるずると1stセットを5-7で落とし、1stセットを落としたショックでそのまま負けました。
そうなのです。
TOP20に入れない選手は、テニスが弱いわけではないのです。
メンタルが弱いのです。
今年の全豪オープンで優勝したロジャー・フェデラーが、「錦織選手になにかアドバイスはありますか?」と訊かれたときに、「勝者のメンタルを身に付けろ」と言いました。
今の女子テニスは、大会ごとに優勝者が違うのは、まさしくこの「勝者のメンタル」を持った選手が不在だからだと思います。
もちろん、昨年はアンジェリック・ケルバーが「勝者のメンタル」を持っていました。
そして、そのきっかけになったのは、間違いなく全豪オープンの決勝で、「勝つのは自分」と信じて戦った、その気持ちを1年持ち続けたからだと思います。
どんなスポーツもそうかもしれませんが、特にテニスは20位から100位までが紙一重の中で競っており、最後に勝敗を分けるのはメンタルであり、それを1年継続できた人がTOP20、さらにはTOP10プレイヤーになるんだなと思いました。
シャラポワが2人もメンタルトレーナーを付けているのは、それだけメンタルの重要性を理解しているからでしょう。
デイビスが3本のセットポイントから5ポイント失い試合に負けたのは偶然ではありません。
それが彼女の実力です。
言い換えれば、こうした試合をきっちりと2-0で勝てるようになれば、デイビスはいずれTOP20の選手になるでしょう。
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