カサキナ、もう一人コーチが欲しい。チャールストン2017(女子テニス268)
ダリア・カサキナが見事にベグを破って準決勝進出です(*^^*)
ボクは、カサキナvsベグの昨年のローマ大会はトラウマになっていて、当時はまだコートの中でプレーするライジングショットプレイヤーだったカサキナが、ベグの深いループボールをまったくリターンできずに惨敗した試合をはっきり覚えているので、「厄介な相手だな」と思いながら見たのですが、蓋を開けてみれば楽勝でしたね。
まあ、そもそもカサキナ自身が今はライジングショットプレイヤーではありませんので。
ただ、ボクは昨年、「ベリンダ・ベンチッチはコーチを代えなければダメ」と言い続けて、結局、TOP100圏外の選手になるまでコーチを代えなかったのですが、いつまでもコーチを代えないベンチッチに業を煮やして、「ベンチッチを気絶するまで応援するブログ」を「女子テニスブログ」に変えた経緯があります。
そして、思い切って断言しますが、カサキナはコーチを代えるというよりも、練習用のコーチと試合用のコーチを分けないと、ほぼ確実に伸び悩むと思っています。
今のコーチは、とにかくオンコートコーチングのアドバイスが多すぎます。
恐らく、完璧主義者だからだと思いますが、この試合でも5つくらい一度にアドバイスしていました。
というよりも、今日のカサキナならアドバイスは、
「風が強いから無理はしなくていい。スピンボール、フラットボール、スライスボールを織り交ぜていれば相手が勝手に自滅する」
だけで良かったはずです。
あとは、「素晴らしいテニスだ!」「君は強い!」とカサキナの耳に心地の良いことだけ言って、細かいことは勝利後にミーティングをすればいい話です。
ボクは、このオンコートコーチングが裏目に出てカサキナが負ける試合を何試合も見てきました。
特に忘れられないのが、昨年の北京オープンの対カロリーナ・プリスコバ戦です。
全米オープン準優勝ながらその反動で調子を落としていた(東レPPOでもあっさり100位圏外の選手に負けた)プリスコバとの試合はもつれにもつれ、ファイナルセット、タイブレークにもつれ込んだのですが、その前の6-5のオンコートコーチングのときに、
「タイブレークでは、1stサーブのトスアップをもっと高くしろ。
2ndサーブはクイックサーブで攻めろ」
とコーチが指示を出したのですが、その時点ですでに2時間半も戦っているわけです。
そこで、最後の最後で、しかもタイブレークのときに「サーブを変えろ」と言われたカサキナは、ダブルフォルトを2本して金星を逃しました。
こういうことの積み重ねがあまりに多いです。
あと1試合勝っていればという大会がいくつもありましたし、もし勝っていたら今頃はポイント的にはTOP20前後にいるはずです。
明日の試合は対戦相手すらわかりませんが、カサキナのコーチには余計なことは言わないで欲しいと願うばかりです。
いずれにしても、カサキナは試合用にもう一人、コーチが欲しいですね。
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