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オスタペンコ、全仏優勝!シャラポワ不在の全仏オープン2017 その15(女子テニス300)

 

ラトビアの20才、エレナ・オスタペンコが全仏オープンで優勝しました。

 

 

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ブログを書くつもりはなかったのですが、アクセスが凄いことになっていますので、マスコミとは違った目線でオスタペンコの優勝について持論を述べたいと思います。

(昔からオスタペンコに目を付けてブログを書いていたので、検索するとボクのブログがヒットするのがアクセス急増の理由でしょうね)

 

 

まず、今回のオスタペンコの優勝を見て、「やっぱりテニスの神様っているんだな」と思いました。

 

 

すなわち、出場選手128人の中で、神様が最初から優勝者はオスタペンコと決めていたということです。

 

 

オスタペンコのテニスは相手の順位は関係ありません。

 

 

ウィナーが決まれば相手が1位でも勝ちますし、決まらなければ相手が100位でも負けます。

 

 

すなわち、「2分の1テニス」で、それで7回勝って優勝したわけですが、2の7乗分の1は当然ですが128分の1です。

 

 

ボクは、常々、オスタペンコのことを「カスタネットの女」と呼んでいます。

 

 

それは、ウィナー、ミス、ウィナー、ミスと繰り返すからです。

 

 

ただ、調子がいいとウィナー、ウィナー、ミス。

 

 

調子が悪いとウィナー、ミス、ミスと「ワルツの女」になります。

 

 

いずれにしても、相手選手としたらオスタペンコにカスタネットを叩かれたらたまりません。

 

 

当然、イライラします。

 

 

それでも、シモナ・ハレプも懸命に耐えていましたが、オスタペンコがカスタネットを叩くたびに糸が1本、また1本と切れていき、一気に100本くらい糸が切れてメンタルが崩壊してしまったのが、3rdセット第7ゲームのあのコードボールでしたね。

 

 

オスタペンコの打ったボールはコートのレフトサイドに向かって1メートルはオーバーしそうな勢いで飛んで行ったミスショットだったのに、それがポール付近のネットに当たってハレプのコートに落ちるなんて、あんなショット、1万回打っても再現できないでしょう。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=obUCEKiGnf0

 

 

(そのコードボールだけを取り出した動画がありませんので、ハイライトを貼っておきます。

4分ジャストのところで運命のコードボールが飛び出します)

 

 

 

ボーリングで言えば、ガーターだったボールが突然、地震で地面が揺れてレーンに戻り、ストライクになってしまったようなものです。

(もちろん、ボーリングのルールではこれはストライクになりませんが)

 

 

ただ、あの「100万分の1のコードボール」を見た瞬間、ボクは冒頭のことを思いました。

 

 

「この全仏オープン。テニスの神様は優勝者はオスタペンコに決めていたんだな」と。

 

 

実際、この全仏オープン、オスタペンコはラッキー続きです。

 

 

クレーシーズンの初戦の4月のチャールストン。

 

 

全仏オープンよりも球足が速い、オスタペンコが一番得意とするサーフェイスでオスタペンコは決勝で同い年のダリア・カサキナに敗れました。

 

 

これは、カサキナがフォアハンドは2500回転はありそうな足首のあたりからボールを持ち上げる強烈なスピンボールをオスタペンコのバックハンドに供給してウィナーを防ぎ、カサキナはバックハンドに戻って来たボールを強烈なスライスでオスタペンコの好きなフォアハンドに供給して、オスタペンコがそのボールをミスしまくりました。

 

 

本当に見事な、詰将棋のようなカサキナのテニスの勝利だったわけですが、そのダリア・カサキナが3回戦でシモナ・ハレプに負けてしまいました。

 

 

同じくスライスを含め、打てないショットはない「技のデパート」のクリスティーナ・ムラデノビッチが準々決勝でティメア・バシンスキーに負けてしまい、ボクは前回のブログで、「これはオスタペンコにとっては追い風」と書きましたが、案の定、オスタペンコはバシンスキーに勝って決勝に進みました。

 

 

これはボクの持論なのでハレプファンの方は無視していただきたいのですが、ハレプの弱点は4つあると思っています。

 

 

①スライスボールが打てないこと

(だから、ハレプは負けました)

 

 

②サーブがあまりに弱いこと

(だから、オスタペンコにリターンエースを喰らいまくりました)

 

 

③守備に重点を置きすぎていること

(ハレプのウィナーの数が二桁あるかどうかという少なさが如実に物語っています)

 

 

④メンタルが弱いこと

(これに関しては、ハレプは決勝戦は100点満点だったと思います。

まあ、あのカスタネットを叩かれて、さらには100万分の1のコードボール打たれたら、誰でもメンタル壊れますので)

 

 

①についてはもう述べました。

 

 

今日のオスタペンコなら、スライス・ヒッターのロベルタ・ビンチでも勝っていたと思います。

 

 

では、②のサーブはどうでしょう。

 

 

もし対戦相手がサービス女王のカロリーナ・プリスコバなら、当然プリスコバが勝っていたと思いますが、プリスコバは準決勝でハレプに負けてしまいました。

 

 

では、③の攻撃力はどうでしょう。

 

 

もちろん、ルチッチ・バローニやサマンサ・ストーサー、モニカ・プイグのようなオスタペンコと同じタイプの選手では今のオスタペンコには勝てません。

 

 

しかし、ハレプのように守りながら、ベースラインの後ろからでもウィナーが取れる、また、相手のボールが浅くなった瞬間にコートに飛び込んでショートクロスが決められるエリーナ・スビトリーナなら、今日のオスタペンコに勝っていたと思います。

 

 

ところが、そのスビトリーナも準々決勝でこれまたハレプに負けてしまっています。

 

 

すなわち、オスタペンコにとっては、対戦したくない相手をほかの選手が掃除してくれたということです。

 

 

そして、博打テニスのオスタペンコにとって、相手のミス待ちテニスのハレプが一番くみしやすかったということではないでしょうか。

 

 

それにしても、ハレプは2014年のシャラポワとの全仏オープン決勝戦のときからテニスがまったく進化していないのが気になりますね。

 

 

その間に、ムラデノビッチは回り込んでのフォアのハードヒットもスライスも打てる選手になりました。

 

 

スビトリーナも、攻撃一辺倒から、守備もできるオールラウンドプレイヤーになりました。

 

 

プリスコバも、センターポジションでのラリーでミスが出る欠点を克服しました。

 

 

一方のハレプは今のテニスが心地いいのだと思います。

 

 

テニス界No.1のフットワークでボールを拾いまくっていれば、相手がミスをしてくれる。

 

 

確かに、「テニスはミスを競い合うスポーツ」「ミスが少ない方が勝つ」を地で行くお手本のようなテニスです。

 

 

しかし、時代は変わっています。

 

 

「相手より1球多くボールを返せば絶対に負けないスポーツ」と言ったのはクリス・エバートですが、当時とはテニス理論もテニス用具も違うのです。

 

 

サーブだけは積んでいるエンジンが各選手違うので仕方ありませんが、ハレプがこのままスライスも覚えずに、自分からの攻撃も控えめにただ相手のボールを拾っているだけでしたら、ことグランドスラムに関しては、「守るだけでは勝てない」ことはキャロライン・ウォズニアッキが証明済みです。

(と言いながら、ボクの優勝予想はハレプだったわけですが、まさかここまで徹底的にディフェンシブなテニスをするとは思いませんでした)

 

 

ハレプはこのままでは、年に2、3回優勝して、いつもTOP5にはいます、という選手で終わることでしょう。

 

 

表彰式のときに、「優勝できると信じましょう」と陣営席に向かって言っていましたが、信じるだけで優勝できたら誰も苦労はしません。

 

 

すぐにでもテニスを進化させないと、ハレプはこのあたりが限界だと思います。

 

 

いずれにしても、今回のオスタペンコの優勝が女子テニス界に与えた衝撃は色々な意味で大きいと思います。

 

 

それは、「違う!テニスはこういうスポーツじゃない!」という思いがあるからです。

 

 

解説の神尾米さんが、オスタペンコの優勝に対して控えめだったのも、ご自身が元世界ランク24位ですし、「このテニスでグランドスラムで優勝できるようでは、女子テニス界の未来はない」という思いがどこかにあったからではないかと思うのは邪推のし過ぎでしょうか。

 

 

一度、神尾米さんと、今回の決勝戦について本音で語り合えたらなーという思いがします。

 

 

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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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