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2.近い将来、翻訳家は失業、という予測は当たらない 3.意外なことに、AIに翻訳はできない!?

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AIが普及すると、真っ先になくなる職業は「通訳」と言われています。

 

実際にこれからは、観光地のガイドのような通訳は多くの人がAIに職を奪われるでしょう。

 

しかし、その他の通訳、厳密には「翻訳」をAIが行うのは、人が思っているほど簡単なことではありません。

 

 

 

 

たとえば、こんな英文があるとします。

 

 

 

 

“I looked at her in the park carefully.”

 

 

 

 

これが単独の文章であれば、次の訳でなんの問題もないでしょう。

 

 

 

 

「私は、公園にいる彼女をじっくりと見ました」

 

 

 

 

ただし、これが会話の中の一文だとしたら、この訳ではあまりに味気なく、翻訳のバリエーションは豊富になります。

 

たとえば、次のような訳が想定されます。

 

 

 

 

「俺は公園にいるあの娘(こ)をじっくりと見た」

 

 

 

 

しかし、「女」をじっくり見ているのが「男」とは限りません。

 

となれば、「俺」という訳は間違いの可能性があります。

 

さらには、もし幼女が高齢の女性を見ているのなら、”her”を「娘(こ)」と訳すのも不適切です。

 

 

すなわち、こんな単純な英文でさえ、会話形式で日本語に翻訳するのは極めて高度なスキルが要求されるのです。

 

前後の文脈が理解できていなければ翻訳はできません。

 

 

 

 

すなわち、AIによって真っ先になくなると思われている翻訳業務は、逆にAIが普及すればするほど、人でなければできない人気職業として生き残るでしょう。

 

 

 

 

もっとも、”I love you.”を「月が綺麗ですね」と翻訳した夏目漱石のような翻訳AIが登場したら話は別ですが。

 

(夏目漱石のこの逸話の真偽は定かではなく、そもそもこの翻訳が名訳かどうかは意見が分かれるところでしょう)

 

 

 

 

ただし、AIには大まかな目的、ゴールだけを与えて、AIに自力学習をさせる「子どものAI」がさらに進化して普及すれば、「AIによる翻訳」も不可能な話ではなくなります。

 

 

この点については、自力学習をする「子どものAI」と、人が一から教えて丸暗記させる「大人のAI」の対比として、第1回連載の中で「子どものAI」であるGoogle翻訳と、「大人のAI」である別の翻訳サービスに同じ英文を日本語に翻訳させて、まったく異なる結果になるケースを紹介していますので、そちらを併せてお読みいただき、ご自身で両者の違いを実感していただけたら幸いです。

 

 

 

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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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