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コートの妖精、スビトリーナ、準決勝進出! チャイナ・オープン(北京)10(女子テニス199)

 

コートの妖精、エリーナ・スビトリーナが

 

 

ダリア・ガブリロワを破って準決勝進出です!

 

 

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この試合は、7-6、6-1と一方的な展開のようでしたが、テニスの面白さが凝縮されており、3章構成のような試合でした。

 

 

まず、「勝って当然」の選手が、「失うものは何もない」、しかもはまれば強い選手と対戦する難しさがこれほどわかるテニスは、2015年の全米オープンで錦織圭が初戦敗退したあの忌まわしい試合に匹敵すると思います。

 

 

スビトリーナは、今年のリオオリンピックで当時のNo.1のセレナ・ウィリアムズに勝っています。

 

 

そして、前日に現在のNo.1のアンジェリック・ケルバーに勝ちました。

(ボクはテニス研究家ではないのでわかりませんが、1年に2人のNo.1を破った選手って、スビトリーナ以外にいるんでしょうかね?)

 

 

すなわち、スビトリーナには「勝って当然」のプレッシャーがあるのは明白で、実際にミスを連発していきなりブレークダウンしました。

 

 

ただ、なんとかブレークバックをしてタイに追いついたのですが、ここまでが「スビトリーナがプレッシャーに苦しんでいた第一章」です。

 

 

その後は、スビトリーナがプレッシャーを感じている様子はありませんでしたが、この日もスビトリーナはベースラインから下がってラリーをする作戦で臨んでいました。

(結果論ですが、それが1stセットがタイブレークにもつれ込んだ原因なのですが)

 

 

しかし、相手のガブリロワがとにかくラリーをさせてくれません。

 

 

彼女の武器は、小柄な体を生かしたフットワークと、なんといってもクロスにも逆クロスにも打てるアングルショットです。

 

 

このアングルは、サービスラインとサイドラインが交差するあたりに決まって横に切れていく、もう拾うのは不可能なショットです。

 

 

もっとも、これだけ難易度の高いショットですから当然ミスが出ます。

 

 

これがペトラ・クビトバのようなパワーヒッターなら、ゾーンに入られたら負け確定ですので、その日の夕食の事でも考えながらラケットを振っていれば負けて終わりますし、逆にミスが出始めたら勝手に自滅してくれるので、いずれにしても作戦が立てやすいのですが・・・。

 

 

ガブリロワはパワーヒッターではないので、ワルツのリズムのように、「ウィナー」「ウィナー」「エラー」みたいなことを繰り返すので、スビトリーナもどうすべきか明らかに悩んでいる様子でしたが

 

 

「相手もミスが出てる。1stセットはとにかく、相手に仕掛けさせよう」

 

 

という作戦で、本当にギリギリ、1stセットを取り切りました(ここまでが第二章です)。

 

 

しかし、こんな勝つか負けるかわからないような、相手任せのテニスで、さすがにメンタルが限界だったのでしょう。

 

 

2ndセットで第三章の幕が開くのですが、スビトリーナは攻撃型のスタイルに変更して、バシバシとウィナー狙い。

 

 

まるで、1stセットのガブリロワのようにウィナーを決めていましたが、彼女との決定的な違いは、スビトリーナはダウンザラインでもウィナーが取れますし、つなぐときはつなぎますし、しかし、少しでもボールが浅ければ、ボールを落とさずにそのままベンチッチばりのドライブボレーと、ガブリロワと比較してウィナーを決めるまでのプロセスの多さは雲泥の差があります。

 

 

また、無理をしていないので、当然ミスも少ないです。

 

 

そして、ガブリロワは2ブレークダウンしたら、乗っているときにはミスを恐れないメンタルを持っていますが、諦めるのも早いのでメンタルが崩壊して、残りは無気力試合でしたね。

 

 

たまたま、 つい先日のブログで ボクはスビトリーナの長所を列挙しましたが、楽勝のようで、実はスビトリーナが自分の長所をフル動員した結果勝てた試合でした。

 

 

これが、守備力しかない選手だったら、たとえ上位選手でも、今日のガブリロワの出来でしたら負けていた可能性もあると思います。

 

 

実際にシンシナティ・オープンでは、スビトリーナはガブリロワに負けています。

 

 

終わり方こそ呆気なかったですが、スコア以上の接戦で、また、スビトリーナが東レPPOあたりから確実に、サナギから蝶になり始めていることを証明した試合でした。

 

 

もっとも、今日の試合でかなりメンタルを削られたので、スビトリーナは準決勝に勝つのは容易ではないかもしれませんね。

 

 

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コメント (2件)

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  1. スビトリナはプランを間違いましたね。

    ガブリロワとしてはかなり奇襲ともいえる戦略で理にかなってましたし。

    要はガブリロワは守備力依存で走り回って拾う能力に長けている(それこそWTAでトップ10レベル)けれどもそれ以外(特に攻撃力)が足を引っ張って40位前後をウロウロしている感じですね。

    スビトリナとしたらガブリロワが奇襲をかけて攻めてきたんなら受けに回らず同じく攻撃的にやりあえばなんてことはなかったと思います。慌てちゃったんでしょうね。

    • おっしゃるとおり、スビトリーナは作戦ミスでしたが、2ndセットできっちりと作戦を変えられるのが凄いですね。
      攻撃に回った2ndセットは6-1の楽勝ですもんね。

      ガブリロワは、いきなりは無理でも、あの身長でもしっかりとワイドにサービスエースや
      1-2-punchも取りますし、せっかくのフットワークを生かしたネットプレーを増やしたいですね。

      それ以前に、ガブリロワがどれくらいテニスを真剣に考えているのかがわからないのですが(笑)


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大村あつしプロフィール

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大村あつし

1996年8月にエーアイ出版より『Excel95で作るVBAアプリケーション〜 VBAで作る販売管理システム〜』でITライターとしてデビューしたが、2007年6月にゴマブックスより出版された『エブリ リトル シング〜人生を変える6つの物語〜』で小説家に転身。まだ、IT書籍の執筆は一部、続けているが、現在の活動は小説が中心となっている。

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