ガブリロワの涙 今さらですがモスクワ・オープン決勝戦(女子テニス209)
久しぶりに少し時間が取れたので、今さらですがダリア・ガブリロワ対クズネツォワのモスクワ・オープンの決勝戦を観ました。
ツアーファイナルズを観ないであえてこの試合を観た理由は、ガブリロワがどこまでクズネツォワに迫れるのか、そして、なぜコートの妖精、エリーナ・スビトリーナがクズネツォワに負けてしまったのかを知りたかったからです。
それなら、スビトリーナ対クズネツォワを観ればいいのですが、コートの妖精が負ける姿は見たくないので。
その点で言うと、なぜこの程度の選手にスビトリーナが負けてしまったのか大きな謎が残りましたが、まあ、スビトリーナの調子が悪かったのか、クズネツォワの調子が良かったのでしょう。
もしくは、後述しますが、クズネツォワのバックハンド攻めにやられた可能性もありますね。
この試合の入りは少し驚いたのですが、比較的フラットボール系の選手のガブリロワが、ムーンボール気味のスピンボールを多発して、まるでサラ・エラーニのような退屈なテニスをしたことです。
ただ、この戦略がずばりとはまり、早々にクズネツォワのサービスをブレークして2-0にしたのですが、皮肉なことに、ガブリロワがいつものフラット系で攻めた、絶対にキープしなければならない自分のサービスゲームでブレークバックを許したあたりから、あっという間に流れはクズネツォワにいきました。
その後のオンラインコーチングで、コーチが
「彼女は高いボールが苦手だ。
スピンボールで攻めろ」
と言っていたので、ゲームの入りは作戦通りだったのでしょう。
しかし、これは本来のガブリロワのテニスではありません。
そして、業を煮やしたガブリロワが勝手に作戦を変えてしまったので、コーチが慌ててアドバイスしたのですが、それに反抗するかのように、ますますガブリロワはフラットボールを多発して、ことごとくネットに引っ掛けて自滅しました。
そして、2ndセットも0-3とリードされたところで、ついにガブリロワが号泣。
試合中にここまで泣く選手は、ベリンダ・ベンチッチとガルビネ・ムグルサくらいでしょう。
その後は、コーチの指示通りスピンボールを頑張って打っていましたが、2ndセットもすでに2ブレークダウンでしたので、ガブリロワはもはや無気力状態でした。
一方のクズネツォワは、とにかく徹底したガブリロワのバックハンド狙い。
自分のサービスゲームでは1本たりともフォアハンドは打たせないくらいの徹底ぶりで、逆に言えば、ガブリロワのフォアハンドのアングルショットは、どの選手にとってもそれだけ脅威ということでしょう。
このように、マッチメイクができない幼いガブリロワですが、別に彼女の責任にするつもりはありませんが、愛しのダリア・カサキナの今年のランキングの推移を見てください。
ガブリロワとダブルスを組み始めた6月から伸び悩んでいることがわかります。
もちろん、「これがTOP20の壁」と言われたらそれまでですが、ボクはカサキナはTOP20以内の選手だと思っています。
それなのに、シーズン後半のこの伸び悩みの理由ですが、ボクは カサキナを初めて紹介した2月のブログで すでに「カサキナの課題は体力」と指摘しています。
はっきり言って、1試合観ただけでわかりました。
すなわち、ダブルスにもエントリーしているのがカサキナの伸び悩みの原因であり、そのパートナーが幼いガブリロワだったのが、この悲劇を生んだと推察しています。
カサキナのテニスは、すでに完成しています。
強いて言えば、スビトリーナ並みのパワーが欲しいところですが、ダブルスでパワーはつきません。
カサキナは、来年もガブリロワとダブルスを組むようなら、意外に伸び悩む危険があると思います。
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そういえばエリートトロフィーですが、ウォズニアッキ欠場したのは以前お伝えしましたが、ディフェンディングチャンピオンのビーナスも欠場したおかげでガルシアが出場することになたんですよね。
これで思うのは今年カサキナよりガルシアのほうが活躍したっけ?ってことですかね。
ダブルスで活躍はしてましたけど、マヨルカの大会で優勝した280ポイントが大きかったっていうことですかね。
カサキナは、あの試合にさえ勝っていればというトーナメントが多すぎましたね。
優勝したスティーブンスにマッチポイントを握っていたのに負けたチャールストンとか
1stセットどおりに戦っていれば恐らく勝てたのに、
コーチのアドバイスが裏目に出て2ndセットを取り返されて、
それでもマッチポイントを握っていた北京のプリスコバ戦とか。
3rdセットでビーナスと死闘を演じたウィンブルドンももったいなかったですね。
あと、観ていませんが全仏オープンとか。
こうした試合をどれか勝っていればカサキナはエリートトロフィーに出場できたと思いますが、
まあ「たられば」で、今年はTOP20に入れなかったという事実を受け入れるしかないと思っています。
(当然、悔しいですが)
もっとも、ガルシアがカサキナより強いとはまったく思っていませんが(笑)
後カサキナのプレミア優勝を狙うとなると来年のスケジュールってどうしていくんですかね。考えたら年明けASBクラシックでいきなりビーナスを破ったかと思いきやどういうわけか日比野菜緒に負けちゃったのは試合を見ていなかったのでどう負けたのかは気になるところですね。
来年はブリスベンとシドニー両方エントリーでどこまでいけるのかは見てみたいところですね。
ブリスベンとシドニーは、若干ですが狙い目なんですよね。
ブリスベンは、トップ選手でも他のインターナショナルに行く選手もいますし、
シドニーは全豪直前ということで回避する選手もいますし、
実際に、そのシドニーでモニカ・プイグは準優勝していますから、
どちらもトップ選手が一堂に会する大会ではないんですよね。
だからこそ、カサキナには優勝してほしいですね。
カサキナのこれまでの戦略では、ダブルエントリーはないように思います。
今のカサキナに必要なのは、インターナショナルでもいいので優勝だと思いますが、
TOP30になってからはプレミアしか出ませんからね~。
というか、そのプレミアすら平気で欠場しますからね~。
そうですね、ガブリロワとダブルス解消は勿論ですがシングルス専念出来るかどうかですね。まあGSとサーフェス変更後すぐの大会で慣れの為のダブルスはいいんですけどね。
いずれにしても、今のカサキナで7連勝でGS優勝は難しいと思いますが、
GSデビュー後、4つのGSすべて3回戦敗退というのは偶然ではありませんので、
(今年の全米オープンの初戦敗退は、なにかの間違いだと思いたいです)
GSに照準を合わせて、来年は準々決勝進出を期待しています(*^^*)
当然、来年はプレミアも初優勝してもらわないと困りますが。
確かにカサキナはスビトリナ並のパワーが必要ですが、そのスビトリナでもクズネツォワのパワーの前にやられてしまいました。
あと現状のスビトリナについて思ったのはエナンがコーチにいるのにあのスライスはなんなんだと言いたいとこですかね。大村さん、スライスだけに限るとカサキナのほうが上手くないですか?
そもそも、スビトリーナはあまりスライスのイメージがないです。
おっしゃる通り、カサキナは直前まで同じフォームで、スピン系のスライスとフラット系のスライスが打てるので、
カサキナのスライスはどの選手も嫌だと思います。
逆に、クレーコート以降、フォアハンドのライジングショットが激減したので、
カサキナの場合には、フォアハンドウィナーはあまり警戒しなくてもいいという感じですね。
もっとも、カサキナはフォアハンドも色々織り交ぜますので、相手のミスを引き出すのは上手ですが、
せっかくベンチッチ並みのライジングショットを持っているのですから、
スビトリーナ並みのフォアハンドとサーブ力がついたら、カサキナはTOP10が見えてきますね。