4.ディープラーニングを学習する前に「これ」だけは押さえておこう 3.ディープラーニングで「重み」を変えるとなにが起きるのか
では、この図をもとに、AIが受け取った4つの情報から最終的に「それ」が哺乳類であるかどうかを判断する場合を考えてみます。
まずは、判断基準の「重み」をすべて1にして、合計4点なら哺乳類だとしてみましょう。
重み:恒温動物(1点)、肺呼吸(1点)、卵を産まない(1点)、脚がある(1点)
合格点:4点
すると、クジラには脚がありませんので、合計点は3点で、AIは「クジラは哺乳類ではない」と誤った判断をしてしまいます。
それならば合格点を3点に変えればよさそうなものですが、その場合には、恒温動物で、肺呼吸で、脚があって合計3点の卵を産む鳥類まで哺乳類と判断されてしまいます。
そして、このような場合に経路の「重み付け」を変えるのです。
次が、重みを変えた場合です。
合格点は5点とします。
重み:恒温動物(2点)、肺呼吸(1点)、卵を産まない(3点)、脚がある(1点)
合格点:5点
このケースでは、脚がないクジラでも、2+1+3で合計は6点ですから、AIはクジラを哺乳類と正しく判定できます。
そして、鳥類の場合は、卵を産むのでそこが0点で、残りを全部足しても4点ですから、鳥類は哺乳類ではないと、こちらも正しく判定することが可能です。
ディープラーニングでは、このように「重み付け」を変えることで、最終的に「この動物は哺乳類なのか?」という判定が可能になるのです。
いかがですか?
以上の説明で、ディープラーニングでは「重み付け」というのがいかに重要なのかがご理解いただけたと思います。
ただし、ディープラーニングを俯瞰するとわかりますが、実際にはディープラーニングはこのような「加点方式」ではなく、最終的にどの程度の値を獲得したのかの「比率方式」で判定をします。
たとえるなら、「82%の確率で哺乳類であり、18%の確率で鳥類である」のように判断します。
ですから、今回は「ディープラーニングでは重み付けが判断のカギを握っている」ということだけを押さえて、次回はディープラーニングを俯瞰することで、さらに知識を深めることにしましょう。
こうしたディープラーニングをする「子どものAI」。
一方で、人が一から教えて丸暗記させる「大人のAI」。
同じAIといえども、両者でどれほどの違いが出るのかは、第1回連載の中で「子どものAI」であるGoogle翻訳と、「大人のAI」である別の翻訳サービスに同じ英文を日本語に翻訳させて、まったく異なる結果になるケースを紹介していますので、そちらを併せてお読みいただけたら幸いです。
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