依存したっていいやん
昨晩の雷が行き過ぎたあと、どうやら寒気が入ってきたようです。午後から激しい六甲おろしが吹き荒れて、気温がぐっと下がってきました。冬型気候独特の強い風が吹き始めると、秋の深まりを感じます。
昨日撮影したこの花も、今日の強い風を受けて踏ん張っているんだろうなぁ。
さて、先日放送されたNHKの「SONGS」という番組で、レッド・ツェッペリンの特集がありました。今日に録画を見たのですが、来日した70歳のジミー・ペイジがカッコイイ〜!あんな70歳になりたいと、真剣に思いました。
私のギタリストとしての推しメンはジェフ・ベックです。バントを組まないジェフの孤高の姿に惚れているのです。でもロックバンドのギタリストとして最も尊敬しているのは、このジミー・ペイジです。ジミー・ペイジのギターは、レッド・ツェッペリンというバンドでこそ最高に活かされるのだと思います。
ドラムのジョン・ボーナムの急死で1980年に解散してしまいますが、私にとっては他に比べるものが無い最高のバンドです。彼らの音楽は、この4人が存在しないと絶対に表現できない世界観です。ジョン・ボーナムは、ジミーの自宅で亡くなっています。お酒を飲みすぎて、喉を詰まらせた事故死なのです。
自宅でメンバーが亡くなったことをどう思うかと聞いたNHKの質問に、ジミーは苦しそうに、そして悲しそうな顔をして答えました。
「きみなら、どう思う?」
よくこんなひどい質問ができるなぁと思いました。70歳になった今でも、ジミーがジョンを愛していることがわかりました。そして一夜限りの再結成で2007年にジョンの息子のジェイソン・ボーナムが参加した話題のとき、対照的に素敵な笑顔を見せてくれました。
「ジョン・ボーナムだけでなく、他のメンバーの誰が欠けてもレッド・ツェッペリンではなくなる」とジミーが言ったとき、あぁ、やっぱりこの4人がそろってこそのレッド・ツェッペリンなのだと改めて感じました。
ある意味この4人は依存しあった4人なのかもしれません。他のバンドのようにメンバーチェンジを重ねては存在できなかったのでしょうね。でもその依存は、言葉にできない「覚悟」を内に秘めた依存だったのだと思います。それは執着を伴うことのない依存なのでしょう。
現実世界は無常です。全ては変化していきます。でも、人間は決してひとりでは生きていけません。どうしても誰かに助けを求めることが必要ですし、そうすべきだと思います。誰かに依存して生きたっていいと思うのです。でもそれが永遠でないことを「覚悟」しておかなければいけません。人間はいつか死ぬのですからね。
依存が強い執着になってしまうと、そこに苦しみが生まれます。無常であることを明確に自覚して依存するという生き方は、人間として自然なことだと思います。昨日妻は友人の手助けをして疲れて帰ってきました。そしていろいろ感じたことがあるのでしょう。今朝、妻がポツリと言いました。
私に対して「私、依存して生きていくよ」って。
そして私も同じ言葉を返しました。互いに依存して生きていけばいいのです。人間ですからね。そして「死」から目をそらすことなく、笑顔で「覚悟」を引き受けていけばいいのだと思います。
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