ミスマッチの面白さ
朝になって目が覚めると、窓の外からは豪雨を確信させる雨音。その後は少し雨脚は弱くなりましたが、それでも家を出たときは強めの雨が降っていました。
諦めて傘を手にして玄関から出たときの写真です。雨に煙っていますが、いい雰囲気の紅葉になってきました。
ところが晴れ男の私です。1軒目のスーパーから出てきたら雨があがっています。結局そのまま傘をさすことなく自宅まで戻ってきました。いつもの通り、私が家に入ると雨が降ってきましたけれどね〜
そんな雨上がりの散歩道ですが、なかなかいい雰囲気を味わうことができました。紅葉は背景が青空だとさらに美しく見えます。でもミスマッチかもしれませんが、雨の日の紅葉も品があっていいなぁと思いました。
帰り道の神社の参道です。雨に濡れた落ち葉が綺麗ですね。そして紅葉するまで気がつかなったのですが、地元のこの神社でイチョウの大木を発見!
こんな立派なイチョウの木があるとは知りませんでした。わざわざ遠方に出かけなくても、こんな神聖な木に出会えるとは……。紅葉と少しミスマッチな曇り空ですが、かえって荘厳な印象を感じました。神秘的で、言葉にできない静寂を感じさせてくれる木でした。雨が導いてくれた出会いのような気がします。
さてミスマッチと言えば、今日の午後読了した小説です。
『コルトM1851残月』月村了衛 著という本です。相変わらず月村さんの追っかけをしているのですが、2日前に『黒警』という本を読了しました。その本もメチャメチャ面白かったのですが、今日紹介する小説も圧巻の面白さでした。
このタイトルだけで感じる私の第一印象は、『ゴルゴ13』という漫画です。コルトは回転式の銃の名称ですから、ハードボイルドな物語の世界がイメージされます。確かにジャンル分けするとハードボイルドなのですが、この小説の舞台は……。
江戸時代なのですよね〜
1853年の江戸が舞台です。15年後には明治維新を迎えますが、まだ武士が普通に刀を持っていた時代です。この本の表紙をよく見ると、銃を持っているのが着物姿の男性だとわかります。このミスマッチ感が、物語の面白さを支えている小説でした。
1867年に亡くなった坂本龍馬も、同じような銃を持っていたのは有名です。そういう意味では不自然ではない設定なのですが、そう感じさせないところに面白さがあると思います。主人公の郎次は商人です。しかし「抜荷」(ぬけに)という密貿易を生業とする裏社会の稼業です。
そうした職業のゆえにコルトを手にすることになるのですが、最大の特徴は6連発であること。つまりたった一人で、剣の達人が数人いても余裕で戦えるのです。そのコルトと郎次が主人公と言っていい物語ですが、時間を忘れるほど面白い内容でした。ラストシーンならチャンバラになる時代設定なのに、銃の撃ち合いになるのですからね。
月村さんの全作品制覇まで、残り2冊となりました。図書館で予約待ち状態の本ですから、残念ながらしばらく読めそうにありません。何度も月村さんの作品をブログでアップするのもどうかと思っているのですが、面白いから仕方ない。私の月村さんへ対する、抑えきれないリスペクトゆえのブログで〜す
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