経理マンの魂
今日は穏やかな天気の1日でした。青空が広がって風は静かでしたので、久しぶりに気持ち良く布団を干すことができました。
気持ちのいい天気です。足取りも軽く、買い物と散歩に出かけました。
新しい年を迎えてから、1月も後半です。毎年この月の18日と19日は、各地で厄除大祭が行われているようですね。阪急六甲駅の南側にある六甲八幡神社でも、今日明日と例年通りに厄除大祭が行われます。
神社の境内は露店が出されて賑わっていました。朝早かったのでこの程度の人出ですが、お昼過ぎには身動きできないほどになると思います。どれだけ美味しそうでも私のような年齢になると露店で何かを食べようと思いませんが、雰囲気を味わうだけで子供の頃のワクワクを思い出しました。
古いようで新しいものを取り入れているのが露店ですね。子供向けのグッズの主流は『アナ雪』と『妖怪ウォッチ』。露店の方も常に新しい情報を仕入れないと売り上げを見込めないようです。神戸らしい露店としては、インドの方が開いておられるインド料理の露店もありました。
さて先日に本を読んで面白かった『武士の家計簿』の映画を今日の午後に観ました。いや〜、なかなか面白くて真剣に観てしまいました。心温まる素晴らしい映画だったと思います。
以前に書いたように原作は小説ではありません。史料として見つかった古文書を基にして書かれた客観的な内容の本が原作です。それでも私でさえ小説の題材にしたいと思ったほどの魅力的な猪山家です。映画になって当然だと思いました。
映画はドラマ性を持たせるために脚色されています。だから事実と違う部分があるのは当然ですね。それでもお金がなくて鯛が買えないので、代わりに絵を描いてお客さんに出したという事実や、借金を返済するために家財道具を売り払ったエピソードが見事に描かれていました。
個人的には武士としての体面上の費用や、夫と妻の財布が別々だというところにもっと詳しく触れてほしかったです。現代の感覚とは違う部分なので、とても興味深い内容です。さらにせっかく父親の猪山直之を主人公にするなら、消えゆく武士という階級の悲哀も描いてほしかったと感じました。
それにしても主演の堺雅人さんは、その直之にピッタリ!同じ経理マンとして、その行動全てにおいて共感することができました。妥協することなく全てきっちりしたいという気持ちは、私がサラリーマン時代に常に抱えていたことです。
あまり大きな声で言えませんが、私が京都の祇園の職場に入ったとき、お茶屋組合の現金管理はかなりずさんでした。私が勤め始めたのが3月1日。翌月の4月1日からは『都をどり』という一年で最も大変なイベントがあります。
右も左もわからない状態の4月、突然上司が交通事故で入院しました。そこで初めて金庫を託されたのですが、帳面と照合するのに四苦八苦。そんな忙しい期間に過去の帳面を引っ張り出して首っ引き状態になりまして、徹底的な誤謬の洗い出しに必死でした。
それで最終的に組合を統括する組合長に直談判して、全てをリセットすることに同意していただきました。だから5月以降に上司が病院から戻ってきても、基本的に金庫の管理は私がすることになりました。毎日1円でも現金残高と帳面が合わなければ、合うまでは帰らないようにしていました。
この映画での堺雅人さんを見ていて、自分と同じだなぁとつくづく苦笑してしまいました。合わないからと言って帳尻合わせをすることは、粉飾経理の温床になるだけです。誰が見ても自信をもって帳面を公開できるのが経理マンの魂です。そしてそれは、人間としての生き方にも共通することだと思っています!
『夢で会える 体外離脱入門』は在庫僅少ですので、お求めの方はハート出版さんや書店に問い合わせてください。Amazonでの注文はこちらです。
『ゼロの物語』3部作は電子書籍のみの販売となりますので、こちらのホームページから販売サイトに行ってくださいね。