いつも無重力の脳でありたい
昨日のブログに書きましたが、久しぶりに試写会なるものに行ってきました。普段映画館に行くときは、あえて人の少ない時間帯を選んでいます。だからぎっしりと人が入った映画館を見るのは久しぶりでした。
向かったのはHAT神戸と言われる、神戸の東部新都心として開発された地区です。様々な施設が誘致されていて、県立美術館や複数の家電量販店がある地域です。映画館はその一角のモール街にあります。ちなみに今ブログを書いているMacBook Airは、そこにある二軒の家電量販店を値引き合戦に引き込みまして、かなり破格の値段で購入しました。
この映画館のあるモール街に行くと、どうしても行きたくなるお店があります。全国にチェーンがあるお店です。
カプリチョーザの「トマトとニンニクのパスタ」が大好物なのです。いろいろなメニューを過去に試しましたが、ここ10年以上はこれしか注文していません。私も妻も大好きなので、昨日の夕食は4ヶ月ぶりにこのパスタでした!
さて『エクソダス:神と王』という映画ですが、個人的にはよくできた映画だと思います。CGが効果的に使われていましたので、旧約聖書の独特な世界観が違和感なく描かれていたと思います。クリスチャン・ベールのモーゼも、予想してた以上に素晴らしかったです。
でも私のように旧約聖書をファンタジーとして捉えている人間にはいいですが、旧約聖書を読んだことがない人、あるいは宗教に関心のない人にはウケが良くない映画かもしれません。昨年公開された「ノア」でもそうですが、「罰する神」というイメージが強く反映されています。
ヘブライ人を奴隷として酷使するエジプトのファラオと、神が奴隷を解放しないそのファラオたちを苦しめているのは同じ論理です。それは「恐怖」です。
神によってナイル川が血に染まったり、イナゴやカエルが異常発生するのは、エジプト人が奴隷を鞭で打つのと同じです。「言うことを聞かなければ、こうなるぞ!」という論理ですね。この部分に引っかかってしまうと、楽しめない映画かもしれません。
この映画のように、脳を柔軟にしないと楽しめないという同じ意味で、とても面白い本を読了しました。
『マルドゥック・スクランブル』沖方丁 著という本です。
3部に分かれている本を1冊にまとめた書籍ですので、全部で638ページあります。読みきるのに4日かかりました あの『天地明察』という時代小説を書いた同じ著者だと思えないほど、素晴らしいSFファンタジーの作品です。
バロットという焼き殺されかけたサイボーグのような少女と、ウフコックという新型の兵器として改良された話すネズミが活躍する物語です。私の好奇心がビンビン刺激されて、その独特な世界観に魅了されました。第3部のカジノでのシーンでは、眠るのも忘れて読みふけったほどです。
ところが基本的にその描写されている世界がエグい。それゆえ、ドラマや映画にするには難しい作品かもしれません。でもその描写がなければ、この物語の伝えたい部分が表現できないと思います。こういうエグさにひっかかりを感じてしまう人は、最後まで読めない作品かもしれません。
私は映画を観るときも、小説を読むときも、できる限り脳を無重力に保つように意識しています。脳を無重力に保つとは?
無重力の世界には、上下がありません。重力があるから上と下が区別できます。天井が足元にあるのは、重力を受け入れている世界では考えられません。そうした重力のような固定観念を持って映画や小説に接すると、奇想天外な部分を否定してしまいます。するとその作品の魅力を知る機会を逃してしまいます。
だからいつも、私は無重力の脳でありたいと意識しています。それは日常生活でも意識していることです。こんなことはあり得ない、受け入れられないと思ってしまうと、人生で出会う未知の物語を見逃してしまうかもしれませんからね!
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