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高羽そらさんインタビュー

語り継ぐべきものとは

ついこの前に2月になったと思ったら、もう半分が過ぎました。外を歩いていると、冬のような春のような面白い気候でした。出かけるときは寒さを感じたのですが、帰りの登り道では汗ばむくらいでした。

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少し前に花を開き始めた梅は満開でした。すぐそこまでやってきている春の足音が聞こえてきそうです。

今日の午後は昨日放送されて録画していた、『永遠の0』のドラマの第2夜を見ました。ドラマの結末に向けて大切な部分ですが、これまた原作を生かした素晴らしいドラマになっていたと思います。映画では健太郎の友人たちとのやり取りに変更されていた、新聞記者の高山と元特攻隊員の武田との言い合いも迫力満点でよかったです。

日本の「カミカゼ」はアメリカで起きた911の自爆テロと同じだと言い張る高山に対して、その根本的な間違いを圧倒的な怒りで指摘する武田のセリフは欠かせないエピソードだと思います。理論武装しただけで当時の軍人に対する想像力が欠如した高山の発言は、戦争という事実が正確に語り継がれていない日本の現状を象徴しているように感じました。

風化することのないよう、次の世代に語り継ぐべきだという言葉を聞くことがあります。このドラマのような戦争だったり、震災等の大きな自然災害の場合もあります。あるいは悲惨な殺人事件がそうした対象になることもあります。

批判を覚悟で言いますが、私はそうした一般的な「語り継ぐ」ということに対して違和感を持っています。そうした出来事の当事者の気持ちは理解できますし、「語り継ぐ」ことの必要性もわかります。しかし、本当に「何」を語り継ぐべきかが考えられていないように思うことが多いのです。

例えば戦争について考えてみましょう。戦争が悲惨なことは子供でも理屈としては理解できます。人間と人間が殺し合うわけですから。しかし切り取られた過去の歴史の一部分として記念館や記念碑を残すことに「語り継ぐ」効果があるのかどうか疑問です。たまたま興味を持った子供がいても、スルーする子供たちがほとんだと思うのです。出来事の現場をそのまま保存することに意味があるとは思えません。

そのような遺物を残して、怖いから二度とこうしたことを起こさないようにしようと思わせるのが「語り継ぐ」ことでしょうか? 恐れを前提にして何かを避けることを意図としたやり方は、ほとんどの子供たちにとって有益なものをもたらさないと思います。

現代の子供たちだって、それなりに「今」を必死で生きているのです。過去には存在しなかった問題に向き合い、命をすり減らしているはずです。そんな子供たちの「今」とリンクさせてこそ、過去の出来事を本当に「語り継ぐ」ということになると思うのです。

現代とは状況が違っても、その時代の人たちがどのようにして力強く生きてきたかを伝えるべきだと感じています。人生に正面から向き合うことの意義、諦めないことの大切さ、苦しい時こそ他人を笑顔にできる無条件の愛。いくつもの命を犠牲にしながらも、生き残ってきた人たちがどのようなパワーを培ってきたかを「今」の子供たちに、「今」の子供たちの問題として「語り継ぐ」ことができたらいいなぁと思います。

そういう意味では先日紹介した『風に立つライオン』というフィクションは素晴らしいものを語り継いでいると思います。そしてこの『永遠の0』というドラマもフィクションですが、同じことを成しています。フィクションであるからこそ、語り継げるものがあるように思います。大切なのは事実の羅列ではなく、その時代を生きた人たちの心のエッセンスを語り継ぐことだと思います。今夜放送される最終話も楽しみにしています。

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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