毎日がフロー!
昨晩の雨の後、一気に季節風が吹いて冬型の神戸です。晴れたり曇ったりですが、ちょうど今は大阪方面にかわいい虹が見えています。
さて、このブログに引っ越す前のブログで書いたことがありますが、「フロー体験」というのをご存知でしょうか? チクセントミハイという心理学者が提唱した理論で、私は著作を読んで感銘を受け、そのフロー状態を意図的に起こすことを試みてきました。
フロー体験を簡単に説明しますと、自分がしている物事に完全に集中している状態で、自己の感覚が消失して時間の概念が吹き飛びます。結果や成果を求めるためではなく、「今」やっていること自体を心から楽しみ、それを完遂することに熱狂している状態です。一種の変性意識状態ですね。絶好調のプロ野球選手のバッターならば、ボールが止まって見えるというような精神状態です。
かなり意図的にその状態を喚起できるようになってきました。最近は「読む」「書く」という二点に集中していて、掃除や食事以外は没頭しています。掃除などもある意味フロー状態でやっていますね。昨日は一度もテレビをつけませんでしたし、今日も今のところは録画していた大河ドラマを見ただけです。
そんな毎日がフロー状態のなか、図書館に無料で持ち帰ることのできる本が置いてありました。一人五冊までとのことでしのたで、古い雑誌をもらってきました。
純文学なんてこんな時しか読みませんから、有り難く頂戴してきました。これらの雑誌、借りてきた本、電子書籍と、そのいずれかを常に読んでいる状態です。そしてできる限り文章を書くことでアウトプットもしています。昨日の夕方のブログで書いたように、1日の限られた時間を有効に使うためには、このフロー状態はとても有効です。
さて本日読了した本です。本当は昨晩読了できたのですが、あまりに面白くて今日の午前中まで引き延ばしていました。読み終わるのが寂しくなるほど、素晴らしい小説なのです。
『Box! ボックス!』百田尚樹 著という本です。
百田作品全読破を目指していますが、これは青春ドラマです。「ボックス」というのはボクシングの際に審判がかける言葉で、戦意を喪失した選手に戦うよう指示する言葉です。この物語は高校のボクシング部を描いたものです。
鏑矢と木樽という親友が主人公で、ひょんなことからボクシング部の顧問となった高津という女性教師もサブ主人公ですね。鏑矢は天才ボクサーですが、自信家でひょうきんで勉強は全くできません。親友の木樽は学費免除を受けるほどの秀才。しかし運動音痴でスポーツなどしたことがありません。木樽は鏑矢に誘われてボクシングに入部しますが、彼には隠されたボクシングの才能があったのです。
その恐ろしいほどの才能を徐々に見せてくる木樽に感情移入して読んでいますと、私までボクシングの達人になってくるような気分でした。とにかく物語に登場するキャラが全員素晴らしい。マネージャーの丸野という女子生徒が関係する場面では、またまた号泣してしまいました
個人的には百田さんの作品では、今のところNo.1です。人物が生き生きとしていて、そのバランスが素晴らしい。舞台が大阪なので、土地勘があるのもさらにイメージアップになっているかもしれません。
そして邦画音痴の私らしく、この作品が2010年に映画化されているのを知りませんでした。こりゃ是非TSUTAYAで借りてこようと思います。
顧問の高津教師が木樽の才能について語るセリフが心に残っています。
「本当の才能というのは、実は努力する才能なのよ。努力と言っても、苦しんで、苦しんでしんどい思いを克服してやるのとは違うの。さぼりたい気持ちを抑えつけないと努力出来ない人は才能がないのよ。本当の天才って、努力を努力と思わないのよ」
いいセリフですね。実はこの状態をフロー体験と言うのです。映画が楽しみです!
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