今日の言葉 6月30日
『あなたは自分が戦っている相手になる』
あなたは間違いなく、自分が戦っている相手になります。私が怒っているとしましょう。で、あなたも私に怒りをぶつける。さあ、どうなるでしょう？ 怒りが更に煽られます。あなたは私と同じになるのです。私があこぎな人間で、あなたは汚い手を使って私に対抗する。そうすると、いかに正当であると感じようとも、あなたもあこぎな人間になります。
こういったことには何の理解もありません。怒りの超越もありません。怒りは寛容な精神で観察し、理解すべきものであり、暴力的手段を講じて、克服すべきものではありません。怒りは様々な原因によりもたらされるものでしょう。ですからそれらを把握することなしに、怒りからの解放がありません。
対立の原因を理解し、そして思考や感情、行為によって、それを助長するのをやめなければなりません。これは不断の自己認識と英知あふれる柔軟性を必要とする、骨の折れる課題です。なぜなら、あるがままの私たちが社会であり、国家であるからです。敵だの仲間だのは、私たちの思考と行動の産物です。
私たちには、敵を作り出していることに対する責任があります。ですから、敵だの仲間だのを気にするよりも、自身の思考と行動を自覚するほうが大切なのです。なぜなら、正しい思考は分離に終止符を打つからです。愛は仲間だとか的だとかの区別を超越しています。
〜クリシュナムルティ著『四季の瞑想—クリシュナムルティの一日一話』より〜
