死ぬってどういうことですか？
涼しい。涼し過ぎます。このあと本格的な夏の暑さに戻った時に耐えられるだろうか、と心配するほどの気温です。
昨晩も最初は窓を開けて眠っていましたが、途中から寒くて窓を閉めました。明らかに寒かったですからね。昼間も雲が多いですが、冷たい風が部屋を吹き抜けています。いつもエアコンをつけている隣の部屋の人たちの声が聞こえていますから、気温が低いので窓を開けておられるのでしょう。
雨はかなり降りました。夜中の雨は豪雨と言ってもいいくらいでした。午前中は降ったり止んだりでしたが、ようやく午後から青空が見え始めてきました。台風の進路が気になりますね。これ以上大雨にならないことを願っています。
でも涼しいのは有難いですね。おかげで仕事もはかどりますし、読書やテレビの録画番組も順調に消化できます。今日のブログのタイトルは、昨晩読了した著書名です。
『死ぬってどういうことですか？ 今を生きるための９の討論』 瀬戸内寂聴 堀江貴文 共著という本です。
瀬戸内さんと堀江さんの対談本です。この対談、めちゃめちゃ面白いです。ちょうど年齢差が50歳のふたりですが、そうしたものを感じさせません。それだけ瀬戸内さんがお若い、ということでしょうね。いつも本音で発言して炎上している堀江さんが押されていると感じるほど、瀬戸内さんの言葉がスパッと切れていました。
最初の対談のテーマが「死ぬことに」についてだったので、こうしたタイトルになったのでしょう。しかし経済問題や教育問題。ブラック企業の話題や原発問題等、あらゆるジャンルについて対談されています。お二人の知識の深さと頭の回転の良さを感じられる、とても心地いい対談本でした。
面白いことに、お二人の意見はほとんど同じです。時代感覚の捉え方や思考過程は違いますが、究極的には同じ見解を持っておられます。唯一平行線だったのが、原発問題ですね。瀬戸内さんは何が何でも原発反対です。堀江さんは現状を打開するためには、利用可能となるべきものに変えていくべきだと説かれています。とても勉強になりました。
私が最も興味を惹かれたのは、検察という組織についてです。日本が太平洋戦争に突入する頃、国民の思想を管理する特高警察というものがありました。治安維持法に基づく、言論統制の恐ろしい機関ですね。実はその背後に存在していたのが検察とのこと。戦後もその恐ろしい体制が維持されているのは、唯一検察だけだそうです。
GHQの汚職情報をつかんだ検察が、アメリカによる組織の再編を許さなかったそうです。それがそのまま平成の今となっても残っているとのこと。昭和の時代に冤罪事件が多発しましたが、現在もその根底にあるものは同じだそうです。かなり恐ろしい話です。
私の知らなかった情報ですので、ちょっと調べてみようと思います。いくつか参考文献が紹介されていましたので、さっそく読んでみるつもりです。たった一人の検事の判断で、起訴するかどうかを決められるとは知りませんでした。合議制じゃないのです。その気になれば、誰でも陥れることができますね。もしかすると、現在話題になっている安保法案よりヤバいかもしれません。司法制度の改革が今の国会でも進められています。ちょっと気になりますね。
とにかく勉強になりますし、大笑いする対談でした。何よりも瀬戸内寂聴さんのパワーに感動しました。とても90歳を越えられているとは思えません。こんな風に年齢を重ねることができたらいいなぁ、と心から感じました。お勧めの本ですよ〜！
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