隠しごとができる時代じゃない
連休が終わった途端の雨。あまりのタイミングの良さにびっくりしています。夏の暑さが過ぎて気持ちのいい気候ですから、連休中の行楽地はどこも賑わったことでしょう。でもできれば、もう1日晴れて欲しかったです。
家を出た時はこんな天気でした。写真ではあまりわかりませんが、かなりの雨が降っていました。それよりも何よりも、難儀したのが風です。朝からグオゥ〜〜という風の唸り声が止まりません。まるで台風のようです。
風が旋回しているので、突然方向を変えて突風が吹きます。だから油断していると傘を壊されてしまうので、かなり緊張しながら歩いていました。ですから今日は久しぶりに帰りはバスに乗りました。片手で重い荷物を抱えて傘を持っていたら、とっさのときに対処できませんからね。
このブログを書いている午後4時を過ぎても、風は吹き続けています。午前中よりも強くなっているかもしれません。幸い雨はほとんど上がりました。でも四国の方ではかなりの雨が降ったようです。大きな被害が出ていなければいいのですが。
さて、ここ数日株価が下がっています。その原因はVW(フォルクスワーゲン)の不正事件。うっかり、というレベルではなく、完璧な確信犯です。わざわざ不正を働くソフトを車に搭載しているわけですからね。
それにしてもよく知恵が回ります。検査をする段階ではディーゼルエンジンの排ガスを抑えるようになっていて、通常の運転をすると完全燃焼するので燃費がぐっと良くなるとのこと。ただし基準の40倍以上の排ガスだそうです。これは政府の検査機関だけでなく、顧客に対しても嘘をついたことになります。かなり悪質です。
対象となるディーゼル車は1,100万台とか。VWの会長は辞任しましたが、それだけで収まる問題ではないでしょう。せっかく今年はトヨタを抜いて新車販売の世界一確実だったVWにとって、立ち直れないような不正事件となりました。
ネット社会をなめた行為ですね。どれだけの数の人間が関わった不正なのかわかりません。しかし誰か一人が反発してTwitterで呟けば、あっという間に世界中に拡散します。最近のそうした不正事件や粉飾決算が明るみになるのは、そうした内部告発が発端になることが多いはずです。現代というのは、隠しごとができる時代じゃないのです。
私が税理士事務所で働いていた時代、最も苦手な経営者は脱税をしようとする人でした。特にバブルの頃はひどかったです。もちろん反対しましたし、法律に触れるような不正行為に手を貸したことは一度もありません。銀行の融資を受けるために、無理やり黒字にして法人税を払うのを手伝ったことはあります。上場していない中小企業とはいえ、不正は不正ですよね。今ならそうした恩情的な粉飾にも手を貸しません。
結局そうして嘘をつく会社で、大きくなった会社ありません。とっくに倒産しているか、現状維持に汲々としているでしょう。特に今の時代、全てが明るみになる時代です。隠しているものが、どんなことでも表面に出てしまいます。だから正直に経営すればいいのです。嘘をつくような会社は、誰も信用しなくなります。真っ正直に精一杯努力しているほうが、気持ちよく働けるはずです。
これは個人でも同じです。自分に嘘をついた生き方をしていると、葛藤を抱えることになります。そんな無駄な葛藤は何も生み出しません。自分に正直に、ありのままの自分でいればいいのです。そうした嘘のない自分を認識することが、次の新しい世界へ自分を押し出す原動力になるはずです。自分の感じることが怒りや悲しみであっても、自分に正直でいたい。感じていないフリをしない。いつもそう思って生きています。
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