メチャ気になる Vol.77
ネットが普及することで、以前では想像もできなかった出来事が起きています。面白い記事を見つけました。
小説にしたくなるようなタイトルですね。記事にはその男性の写真が大きく掲載されています。まだ若くて、キュートな顔立ちです。外国のメディアを見慣れている人がこの男性の顔を見ると、多くの人が見たことがあると答えるかもしれません。
なぜなら6月のエジプト航空の事故、フロリダのナイトクラブで起こった銃乱射事件、イスタンブールの空港で起こった爆破テロで、この男性は死亡した被害者としてソーシャルメディアに登場しています。他にも、メキシコで警察がデモの群衆に向かって発砲した事件の被害者としても出ているそうです。
まるでオカルトか都市伝説のような話ですが、メディアに掲載されていたのは事実のようです。なぜこんなことになったのか?
『サイバー・ハラスメント』というべきものがその理由です。
何度も被害者として登場するこの男性。その事実に興味を持ったFrance24という国際チャンネルが調査しました。そこでわかったのは、この男性がどうやら詐欺を働いていたという事実が浮き彫りになってきました。日本円にして10万円ほどの被害だそうですが、訴えている人は複数いるようです。
想像ですが、おそらく詐欺として立件できないような手口なのでしょう。憤った被害者たちは、ソーシャルメディアを利用してこの男性の写真を被害者となるようにネット上にばらまきました。復讐するために、この男性の顔をソーシャルメディアに投稿していたようです。事件の死亡者として本人に精神的苦痛を与えるのが目的でした。
事実を知ったこの男性は訴訟手続き中です。この記事では本名を明かしていませんが、現在はメキシコに逃れているとのこと。BBCやNew York Timesに自分の写真の削除を申し入れていますが、今のところ何の返答もないそうです。
『サイバー・ハラスメント』についてはどの国も法律が現状に追いついていないので、この事例についても法的処置が取れません。この男性の場合は、記事の内容を信ずる限り自業自得の面もあります。だからと言って事実と違うことがネットに流れるのを見過ごすわけにはいきません。
こうした復讐が効力を持つのは、ネットの記事を鵜呑みにしてしまう人が多いからです。ネットに流れているからという理由だけで、事実関係を確かめることもなく盲信したり、それをシェアしたりします。そうしてデマが広がっていきます。
芸能人のニュースでも、恣意的な記事や誤解を招くような報道が溢れています。発言の言葉尻だけを取られてネットに流すことで、まったく正反対の事実にすり替わってしまうことがあります。今はブログ等で本人が事実を語れますから、以前に比べると誤解は減ってきているでしょう。
どちらにしても情報というのはそうした曖昧な性質を持っています。デマに振り回されることがないよう、私たち一人ひとりが情報収集に関して適切な検証方法を確立するべきだと感じた記事でした。
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