鹿の王
今日も猛暑日の神戸です。でもギリギリ35度を超えたので、昨日の37度台に比べたら涼しく感じます。慣れとは恐ろしいものです。昨日の最低気温も30度近くありましたから、今朝は28度台でも快適に眠れました。
快適に感じるもうひとつの理由は、湿度が低いことです。昨日までは台風の影響で蒸し蒸しする熱風が吹いていましたが、今日の神戸は朝から乾燥注意報が出ています。湿度が下がってくれるだけでも除湿効果があって助かります。明日から少しずつ気温が下がってくるようですから、ようやく暑さのピークが過ぎたように思います。やれやれですね。
さて今朝のブログで『メチャ気になる』というカテゴリーがちょうど100回だったので、最終回にしました。明日からは名前を変えて新しいカテゴリーで書いていきます。でも内容は基本的に同じです。前日に気になったニュースやネットでの記事を取り上げて、わたしの感想を書いていくことになると思います。そうしたニュース以外に、前日に体験したことで気になったことも記事にしていくつもりです。
題して『SOLA TODAY』です。このカテゴリーについてはブログを続ける限り残そうと思っていますので、100回、1,000回と続けていければいいなと思っています。まぁ、あまり気負わずに気楽に書いていくつもりですので、よろしくお願いします。
さて、昨晩に読了した本です。
『鹿の王 還って行く者』上橋菜穂子 著という本です。上下巻の本になっていまして、その下巻にあたります。
2015年の本屋大賞だった『鹿の王』をようやく読み終えました。上巻である『鹿の王 生き残った者』を読んでからかなりの時間が経過していました。なかなか図書館の順番が回ってこなかったのです。先日ようやく下巻が手元に届いたので、長い小説ですが二日で一気に読了しました。
最初は上巻の内容を思い出すのに苦労しました。上橋さんは現実世界ではない異世界の物語をいつも書かれますから、登場人物たちの名前もかなり個性があります。ここではヴァンとホッサルという二人の主人公が活躍します。他の登場人物も同様の名前なので、相関関係を思い出すのに大変でした。
内容を書いていると大変なことになるので、割愛させていただきます。とにかく間違いなく面白いです。読まれて損はないので、機会があれば是非読んでください。わたしが大好きな『獣の奏者シリーズ』や『守り人シリーズ』と、また一味違った世界が描かれています。この物語の世界も大好きになってしまいました。
著者が過去の作品を通じて書かれてきたのは『生命』です。それは人間だけでなく、植物や動物も含まれます。この物語はさらに踏み込んで、ウィルスの世界がテーマになっています。
先日に野口英世の人生を小説にした『遠き落日』でウィルスのことを読み、この作品でもウィルスについて考えました。そして現在わたしが書いている『エリクサー』も、実はある意味ウィルスの物語なのです。悪霊がもたらすウィルスですけれどね。
不思議なもので、あるテーマを考えていると、それに関する情報が意図しなくてもやってきます。必要なものは必ず手に入る、ということでしょうね。そんなことを感じました。
この物語は『生命』について書かれていますが、その視点は肉体の内側にも向けられています。わたしたちの体内には、腸内細菌等を含めて多くの菌が存在しています。善玉と言われようが悪玉と言われようが、それぞれが精一杯生きているのです。
この小説に登場する様々な国や民衆の思いは、その菌たちの生き様を投影しているように思いました。バランスが崩れることで、全体が崩壊に向かってしまいます。それは現在の地球が抱えている問題も同じだと感じます。バランスが崩れることで、そこに歪みが生じ、反動が起きるのかもしれません。
上橋さんの世界観が見事に表現された、とても素晴らしい作品だと思います。こんな物語が書けるようになりたい、と心から思いました。
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