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高羽そらさんインタビュー

わたしが不眠症になる時

まだまだ昼間は暑いのですが、朝晩は過ごしやすくなってきました。秋が近いですから最近はフルーツにはまっていて、主食が果物になっています。ブドウではピオーネのとりこになっていて、買い物出るたびに買っています。梨も美味しいですし、ぼちぼち大好きなリンゴも出てきました。フルーツだけでも暮らしていけそうな今日この頃です。

 

さて、今日は9月11日。アメリカでの「911」から15年が経ちました。早いものですね。祇園の職場を辞めて、印刷会社に転職するブランク期間でしたから、当時はテレビに張り付いていました。夜のニュースを見ている時、第一報が飛び込んできました。それからツインタワーが倒壊するまで、眠ることなくずっとテレビを見ていました。

 

つい最近のように思うのですが、もう15年も経ったのですね。アメリカのティーンエイジャーは、リアルタイムでこの事件を知らない人がいるということです。そう考えるとびっくりします。こうして歴史というものが形成されていくのでしょう。

 

この事件の時は、まるで不眠症のようにテレビにかじりついていました。そりゃあんなシーンをリアルタイムで見てしまったら、アドレナリンが出まくって眠ることなどできません。でもそれは一過性のものです。わたしは基本的に不眠症と縁遠いのですが、ある条件が成立すると不眠症になってしまいます。

 

もっともひどい不眠症だった時は、2ヶ月近くはまともに眠ることができませんでした。かといって病院に行く勇気もないし、薬局で睡眠導入剤を探したほどです。でもあまりに値段が高くて、結局手が出ませんでした。その薬で数日眠れても、また不眠症になることがわかっていたからです。問題が解決するまで、高額な薬を買い続ける気持ちになりませんでした。

 

それは今から8年前の秋です。11月に京都から神戸に引っ越すことが決まっていて、その段取りをしている頃でした。業者を使わない引越しを計画していました。電化製品や家具はほとんど買い替えるので、それが可能だと思ったからです。現在ほどミニマリスト的な生活をしていませんでしたが、それでもかなり私物は少ないほうでした。

 

当時はホンダのフィットという車を所有していまして、その荷台を倒せばほぼ2往復で引越しが可能だと判断できました。業者を使わなかった最大の理由は、猫のミューナです。とても怖がりの猫なので、できる限りストレスを与えたくありませんでした。他人が家に出入りするだけで、すぐに逃げ出してしまうような性格です。だから完璧な予定を組みました。

 

ところが完璧を期し過ぎました。最後の部屋の掃除やゴミ出し日の確認。京都のマンションは売却しましたので、引渡しもあります。管理組合に出す手続きや、役所に提出する転出入届け、健康保険や年金の住所変更の予定まで綿密に決めました。公共料金等の変更も、その予定に沿って細かく計画しています。京都と神戸のマンションでの挨拶回りするための粗品を用意したり、大型ゴミの引き取りを依頼したり。とにかく決めなければいけないことが山ほどありました。

 

でもそのことで頭がいっぱいなったから眠れなかったわけではありません。細かいことを決めるのは好きなので、できるだけ完璧に計画します。往復回数に無駄が出ないように、頭をひねりました。ところが最大の問題は、当日まで結果が出ないということです。

 

どれだけ計画を立てても、その日がやってくるまで何も進行しません。できることはやり尽くしたと思うことができればいいのですが、そうもいかないのです。どれだけ考えてもどうしようもない当日の予定について、ひたすらシミュレーションする夜が続きました。頭のなかでどれだけ繰り返しても、どうしようもないのはわかっています。でも止められないのですよね。

 

こういう状態に追い込まれた時、わたしは完全に不眠症になってしまいます。段取りばかりがリピートされて、それをひたすら繰り返してしまうのです。それは小説を書く時にも起こります。昨晩も午前2時ころまで眠れませんでした。なぜなら今取り組んでいる小説について考えてしまったからです。

 

いいアイデアが出てきても、布団のなかですから実際にパソコンに入力することができません。起きて解決してしまえば、眠れるのかもしれません。でもそのまま放置しておくと、そのことに関する妄想が止まらなくなります。今この瞬間にできないことについて考え始めると、妄想とシミュレーションが入り混じって、目が冴えてくるのです。

 

わたしがその日にできることをやりきろう、といつも自分に言い聞かせているのは、このことがあるからです。どうしてもできなかったことは諦めることができます。でもちょっと頑張ればできたことをやらずにいると、夜になってそのことを考えてしまうのです。踏ん張ってやってしまえば何でもないことが、やらずにいたことでシミュレーションが発生してしまいます。

 

すでにやり終えたことなら、結果は一つです。ところがやらなかったことは、違う行動を選択すればパラレルワールドを生むことになります。そうしていくつものパラレルワールドをイメージしてしまうと、眠れなくなります。わたしにとって今日やれることをやり切るのは、その日の睡眠を確保するために必要不可欠なことなのです。いやはや、困った性分ですね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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