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高羽そらさんインタビュー

SOLA TODAY Vol.51

人間の心理というものは不可思議で、それだけに興味深いと感じます。特に恐怖に対する感情は激烈で、集団的なヒステリーを引き起こすことがあります。そんな現象がアメリカで起きているようです。

 

全米に広がるピエロ騒動に政府も介入 「ピエロ恐怖症」との指摘も

 

全米各地で不気味なピエロの姿をした人物が出没したと騒ぎになっています。最初は8月のサウスカロライナ州。ピエロの格好とした男たちが、子供を森のなかに誘おうとした通報がありました。その直後十数の州でピエロが待ち伏せしている、武器を持って車に乗っている、という通報が相次いで、当局は対応を迫られています。

 

オハイオ州のある学校では、女性がピエロに襲われたという通報があり休校になっています。ペンシルベニア州立大学では今月4日の夜、ピエロの目撃情報を受けて大規模な「ピエロ狩り」が学生により実施されています。まさに異常な状態です。

 

ハリウッド映画を観ていると、子供がピエロを怖がるシーンがよく出てきます。幼いころの誕生パーティーにピエロを呼ぶ習慣がアメリカにはありますが、もしかしたらそれが喜びではなく恐怖になっているのかもしれません。一種のトラウマですね。

 

この記事にも出ていますが、ニューヨークの医師によると10人に1人が「ピエロ恐怖症」とのこと。今回の騒動はそれによりヒステリー状態が誘発されたとみなされています。それでも通報がある以上、政府も黙っているわけには行きません。FBIや国土安全保障省が動いているそうです。

 

最初はちょっとしたいたずらだったものが、大勢の人が抱えている「ピエロ恐怖症」によって拡散していったのかもしれません。1986年に作家のスティーブン・キングが邪悪なピエロが登場する小説を出版しました。その直後に今回と同じような社会現象が起きています。本当に人間の集団心理というものは不思議です。

 

わたしたち日本人は、アメリカほどピエロに対して恐怖心を持っている人はいないと思います。どちらかと言えば、『リング』の貞子のほうが怖いと思う人が多いのではないでしょうか? 日本でもこのピエロ騒動と同じような現象が起きたことがあります。それは『口裂け女」です。

 

ちょうどわたしが高校生のころで、新聞配達をしている時期に日本中をその噂が駆け巡りました。マスクをした若い女性が「わたし綺麗?」と訊いてきます。そしてマスクを外すと、耳まで口が裂けた『口裂け女』が追いかけてくるという話です。噂によると時速50キロくらいで走るとか(笑)

 

そんな恐怖心に囚われていると、それらしきものを見たときに『口裂け女』だと思ってしまいます。まだ暗い夜明け前、しとしと雨が降っている寒い日に新聞を配達していました。すると路地の奥で女性が立っています。雨が降っているのに傘もささず、全身ずぶ濡れです。

 

不気味な気持ちを抱えたまますぐ横を通り過ぎると、その女性が顔をあげました。するとマスクをしているのです。パニックになったわたしは、慌ててバイクのスロットルを全開にすると、必死でその場から逃げました。だって時速50キロで追いかけてくるのなら、50ccのバイクでは逃げられませんからね(笑)

 

『口裂け女』の噂をどこかで信じている恐怖心によって、ただ雨のなかに立っていた女性を恐れただけだと思います。傘をささずに立っていたのは、何か事情があったのでしょう。時間が時間なので、それはそれで気持ち悪いですが。でもマスクは単に風邪をひいていただけだと思います。

 

作家のスティーブン・キングが、今回のピエロ騒動についてこう呼びかけています。

 

「みんな、ピエロヒステリーからそろそろ覚めていいんじゃないか。ピエロの多くは善人で、子どもたちを元気づけ、人を笑わせる存在だ」

 

よほど悪質な便乗犯がなければ、そのうち騒ぎは収まるのでしょうね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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