自分が変わるしかない、という話
昨晩から六甲おろしが吹き荒れて、今日は予報どおりに冬のような寒さでした。痛めた腰を冷やさないように、ちょっと厚着で買い物を済ませてきました。明日はさらに寒くなるようなので、体調管理に注意しないと。明日は週に1度の36時間断食なので、寒さが身体にしみそうです。
そんな日本の寒さを吹き飛ばすかのように、熱く盛り上がっているのがアメリカの大統領選挙。でも盛り上がっているのとは違いますね。選びたい人に投票するというよりは、どちらがより嫌いかを競うような選挙になっています。そしてその嫌われ合戦で勝利しそうなのがトランプ氏です。
このブログを書いている時点でまだ勝敗は決まっていませんが、おそらくトランプ大統領の誕生は間違いないでしょう。日本の日経平均株価は最大で1,000円以上も暴落。アメリカでも911テロ以来の下げ幅になりました。ドルが売られて円高も進んでいます。
アメリカの隣国であるカナダの移民サイトが、一時アクセス不能になっていたそうです。場合によってはアメリカを捨ててカナダへ移住しようと思っている人が大勢いるのでしょう。ゴールドやBitcoinも値が上がっています。
もしトランプ大統領が誕生すると、日本の外交は大きな決断を強いられると思います。本気で「自分の国は自分で守れ」と言いかねません。中国という大国をにらんで微妙なバランスを維持していた東アジア情勢が、一気に悪化する可能性があります。最悪な状況を迎えれば、軍事衝突も考えておく必要が出てきました。
安倍首相も今後の外交に関して、その手腕を問われることになると思います。幸いなのは来月に日露首脳会談が予定されていることです。トランプ氏は親ロシアを表明していますから、米露の冷めた関係が改善するかもしれません。その波に乗り遅れないよう、前もって調整をすることができそうです。そういう意味では、安倍さんはラッキーですね。さてさて、今後の世界情勢はどうなるのでしょうか?
昨日に読了した本です。
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ジェームズ・M・ケイン著という本です。
1934年に出版された小説です。先日、1942年に映画化された作品を観ました。それが面白かったので、原作を読んでみました。何度も映画化されている名作ですから、一度は読んでおくべきだと思ったからです。
映画とは多少設定が違いましたが、かなり原作に忠実に作られていたようです。でもやはり小説のほうが面白いですね。特に後半の裁判で大逆転する理由が、損害保険会社の裏取引だというのに感心しました。もしかしたら別の映画では、この設定を使っているのかもしれません。
不思議な魅力を持つ物語です。ストーリーは基本的に平凡です。夫が邪魔になった妻と主人公のフランクが、夫を殺害するという物語ですから。でも1934年の小説だと感じさせない雰囲気をその二人が持っています。馬鹿だと思うけれど、何となく憎めません。きっとそのあたりが、現代でも読者を惹きつけるのだと思います。
一言で語れば、自分が変わらなければ人生は変わらない、という物語です。夫を殺して状況を変化させても、二人の人間性は何も変わっていません。結局は同じパターンの人生を生きるしかありません。だから最後には破滅しか待っていなかったのでしょう。
1942年の映画では、「郵便配達は二度ベルを鳴らす」という言葉が主人公のフランクから出てきます。ストーリーにまったく関係ないのですが、セリフとして語らせています。ところが原作では、まったく出てきません。巻末の解説に、著者がこのタイトルを決めた事情が書かれていました。
友人のシナリオライターが、自分の作品を読んでくれる映画プロデューサーの返事をいつも心待ちにしています。でもそれが気になりすぎて神経衰弱になりそうな状態です。何とか考えるのをやめようとするのですが、どうしても郵便が届いた瞬間を知ってしまうそうです。なぜなら、「郵便配達はいつも二度ベルを鳴らす」からだそうです。
小説と直接関係しませんが、その言葉を気に入った著者がこのタイトルに決めました。夫の殺害は二度目に成功します。裁判も最初は無罪ですが、二度目は死刑です。その『二度』という言葉がキーワードになったからでしょう。いいタイトルだと思います。
ブログを書いている今の時間(午後4:39)にネットで速報が。トランプ氏の勝利が確定とのこと。ウヒョ〜〜!!!
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